こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。
「歯の神経を抜かなければならない」と告げられた時、治療内容だけでなく治療費についても不安に思う方が多いのではないでしょうか。歯の神経を抜く治療にかかる費用は、保険診療と自費診療のどちらを選ぶかによって大きく変わります。
この記事では、歯の神経を抜く治療費について詳しく解説します。保険診療と自費診療それぞれのメリット・デメリット、費用を抑える方法などもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
歯の神経を抜く理由
歯の内部にある根管の中には、神経や血管が通る歯髄(しずい)と呼ばれる組織があります。神経は、栄養供給や刺激の伝達などさまざまな役割を担っています。
根管内に細菌が入り込むと、歯髄が感染・炎症を起こします。放置すると激しい痛みや腫れを引き起こし、進行すると根の先に膿が溜まって歯を失う原因にもなります。
歯を残ために行われるのが、神経を抜いて根管内をきれいにする根管治療です。根管治療で神経や感染組織を取り除くことで、痛みを和らげるだけでなく感染の拡大を防ぎ、歯を保存するのです。
では、具体的にどのような理由で歯の神経を抜くのでしょうか。
虫歯が進行した
虫歯が進行すると、歯の表層の硬いエナメル質や、エナメル質の下にある象牙質を越えて歯の神経にまで到達します。ここまで虫歯が進行すると、歯の痛みが急激に増し日常生活に支障をきたすことが少なくありません。
神経が死んだ場合は一時的に痛みを感じにくくなるものの、放置していると感染が歯の根を通じて顎の骨にまで広がるリスクがあります。自然治癒することはないため、根管治療で虫歯菌に感染した神経を取り除き、根の内部をきれいにする必要があるのです。
歯が損傷した
スポーツや事故などで歯に強い衝撃が加わると、歯の内部にある神経や血管が損傷し、炎症や感染が発生することがあります。例えば、歯が折れたりヒビが入ったりした場合、根管内に細菌が入り込みやすい状態になります。
また、表面的には大きな問題がないように見えても、神経がダメージを受けて損傷していた場合はやがて痛みが出てきます。このようなケースでも、神経を抜く治療が必要になるのです。
歯の神経を抜く費用
歯の神経を抜く際の費用は、保険診療か自費診療かで大きく異なります。一般的には保険診療を選ぶ方が多いですが、治療内容や材料によっては自費での治療が必要な場合もあります。
保険診療の場合
保険診療で歯の神経を抜く際の費用は、保険診療のルールに則って決められます。支払う費用はその方の負担割合や治療する歯の根の数や状態、使用する機材によって多少変動しますが、2,500円から6,000円程度となるでしょう。
診療内容
保険診療内の治療では、必要最低限の治療を確実に行うことができます。保険診療の基準に基づく治療のため、使用できる材料や選べる治療方法に制約があります。
そのため、見た目や耐久性を自由診療と比べると、劣る場合があります。
自費診療の場合
自費診療の場合は、保険が適用されず全額自己負担となるため、費用は高額になることが多いです。一般的には数万円から数十万円程度かかりますが、高品質な材料や最新技術での治療を受けることができます。
価格設定は歯科医院が独自に行うため一律ではなく、治療内容や使用する材料によって異なります。事前にしっかり確認しておきましょう。
診療内容
自費診療では、より高品質な材料や機器を使用して精密な根管治療が可能です。例えば、根管内に唾液や細菌が入らないように施術部位を保護するゴムのシート(ラバーダム)や、肉眼では見えない細かな部分まで拡大できるマイクロスコープを使用して精密な治療が行われます。
歯の神経を保険診療で抜くメリット・デメリット
歯の神経を抜く処置を保険診療で行う場合、いくつかのメリットとデメリットがあります。
メリット
保険診療の最大のメリットとして挙げられるのは、安価に治療が受けられることです。
保険適用内の根管治療でも、感染や炎症を除去し歯を保存するための処置はしっかりと行われますが、治療費の一部は保険でカバーされます。そのため、少ない負担で治療を受けられるのです。
さらに、保険診療は基本的にどの歯科医院でも提供されています。自宅・職場の近くなど、治療を受けやすい場所に通うことが可能でしょう。
デメリット
保険診療では使用できる材料や器具が限られています。最新の治療技術や高品質な材料を使用することができず、自費診療の根管治療と比べると成功率がやや下がります。
標準的な治療方法に限られるため、材料や治療方法を自由に選べないことがデメリットといえます。
歯の神経を自費で抜くメリット・デメリット
自費診療で歯の神経を抜く場合にも、いくつかのメリットとデメリットがあります。
メリット
自費診療の最大のメリットは、保険適用外の高品質な材料や最新の治療技術を使用できることです。例えば、レーザー治療やマイクロスコープを使用した精密な治療など、より高度な技術を駆使できます。
保険診療よりも正確に治療を進めることができ、抜歯を回避できる可能性が高まります。また、感染の再発リスクも低下します。
デメリット
自費診療のデメリットとしては、保険が適用されないため全額自己負担となり、治療費が高額になることが挙げられます。また、自費での治療を選択する場合、治療を行う歯科医院の選択肢が限られる可能性があります。
特に、高度な技術を要する治療を行う場合、専門的な設備や技術を持つ歯科医院を探す必要があるでしょう。通いやすい場所に該当する歯科医院がなく、通院が難しくなることがあるかもしれません。
歯の神経を抜く費用を抑える方法はある?
歯の神経を抜く費用を抑えるためには、以下の方法があります。
保険適用内で治療を受ける
費用を抑えるためには、保険診療を選択することも一つの方法です。保険診療でも基本的な治療はしっかりと行われるため、費用を抑えながら歯の状態を改善できます。
早期に治療を受ける
どのような歯科治療でも同様ですが、状態が悪くなればなるほど治療が大がかりになる傾向があります。治療回数も増えることが多いので、通院の負担もかかるでしょう。この場合、治療費用も高額になっていきます。
定期的に歯科検診を受けていれば、虫歯や歯周病を早期に発見し重症化する前に治療を行うことができます。根管治療が必要になる前に対処できることもあるでしょう。
根管治療が必要な状態だったとしても、感染が広がれば広がるほど治療が困難になり治療費も増加します。早期に治療を受けることが、費用を抑えるためにも歯を守るためにも重要といえるのです。
医療費控除を利用する
自費の根管治療では、医療費控除が受けられる場合があります。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が10万円を超える場合に、確定申告することで所得税の一部が還付される制度です。総所得金額が200万円未満の場合は、総所得金額の5%を超える医療費を支払った場合に対象になります。
窓口で支払う費用は変わらないものの、医療費控除を利用すれば実質的な負担を軽減できるでしょう。
歯の神経を抜くのにかかる期間
歯の神経を抜くのにかかる治療期間は、歯の状態や治療の難易度によって異なります。根管治療が終わるまでと考えると1〜2ヶ月程度が一般的です。状態によっては数ヶ月かかることもあります。
神経を取る治療の流れから、治療期間について考えてみましょう。
治療の流れ
初回の治療では、痛みを感じにくくするため麻酔をかけ、歯に穴をあけて神経を除去していきます。その後、根管内の洗浄・消毒を行って薬剤を詰め、仮蓋をして治療を終了します。
2回目以降の治療では、根管の形状を確認しながら感染組織をしっかり除去できるよう根管の拡大を行います。複数回通院していただき、根管内の洗浄と消毒を繰り返します。根管内がきれいになったら、最終的な薬を充填して細菌が再び入り込まないよう密封します。
ここまでが、神経を取って根管内をきれいにする根管治療の流れです。
しかし、歯を削ったままの状態では歯の機能が果たせません。そのため、被せ物を作成して装着して、治療終了とします。
歯の神経を抜くのみであれば1日で行えることが多いですが、その後に根管内をきれいな状態にしていく清掃・消毒が必要です。薬剤を詰めて1週間ほど置き、再度受診して薬剤を入れ替える工程を何度か繰り返すため、治療期間は長くなります。
まとめ
歯の神経を抜く治療は、保険適用のものと自費治療のものがあります。どちらにもメリット・デメリットがあるため、ご自身のニーズや予算も考慮しながら検討しましょう。
費用を抑えたい場合は保険治療を選ぶのが一般的ですが、精密性や最新の技術を求める場合は自費治療も選択肢の一つです。治療のタイミングや内容によって費用が大きく異なるため、しっかりと情報を収集し、自分に最適な選択をすることが大切です。
歯の神経を抜く治療を検討されている方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療やマウスピース矯正、小児歯科、虫歯・歯周病治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。