こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。
ワイヤー矯正は、ブラケットとワイヤーを使用して歯を理想的な位置へと移動させる治療方法です。複雑な歯並びにも対応できますが、治療が長期に及ぶなどのデメリットもあります。
「ワイヤー矯正はどのくらいの期間がかかるのか?」「治療が予定通りに終わるのか心配」といった疑問や不安を抱える方もいるでしょう。
この記事では、ワイヤー矯正で歯が動く仕組みや治療の流れ、治療期間が長引く理由、治療を予定通りに終わらせるためのポイントについて詳しく解説します。
目次
ワイヤー矯正で歯が動く仕組み
ワイヤー矯正は、歯に装着したブラケットとワイヤーで少しずつ力を加えて、歯を移動させる治療法です。歯は歯槽骨と呼ばれる骨に支えられています。歯根と歯槽骨の間には歯根膜と呼ばれる薄い膜があり、歯根と歯槽骨をしっかりと結び付けています。
歯根膜は、歯にかかる力を吸収・緩和し、過度な力が直接歯槽骨に伝わるのを防ぐ役割を担っています。
矯正装置で歯を移動させたい方向に力を加えると、その力が歯根膜に伝わります。歯根膜が圧迫された側では骨が溶かされ、引っ張られた側では新しい骨が形成され始めます。
ワイヤー矯正に限らず、矯正治療では歯に一定の力を加え続けることによって起こる歯槽骨の吸収・再生を利用して、歯を少しずつ移動させます。ワイヤー矯正においては、ワイヤーの素材やブラケットとの組み合わせによって、力のかけ方を調整します。
ワイヤー矯正の期間
ワイヤー矯正の治療期間には個人差がありますが、一般的には1年から3年程度です。この後、移動させた歯を定着させる保定期間に入ります。保定期間は、歯の移動にかかった時間と同程度とする歯科医院が多いです。
ワイヤー矯正の流れ
ワイヤー矯正の流れは、以下のとおりです。
- カウンセリング
- 精密検査
- 診断
- 矯正前の治療・処置
- 矯正装置の装着
- 定期通院
- 保定期間
矯正を始める前に、カウンセリングを行います。患者さまの悩みや要望、治療に関する疑問を話し合い、治療の大まかな流れを説明します。その後、レントゲン撮影や歯型の採取、口腔内の写真撮影などの検査を行います。
検査結果をもとに治療計画を立案し、矯正の方針や期間、治療費用などを具体的に決定します。虫歯や歯周病を患っている場合は、矯正開始前に治療しておく必要があります。また、歯を動かすスペースが足りない場合、事前に抜歯してスペースを確保します。
事前処置完了したら、ブラケットやワイヤーを装着して歯を目的の位置に少しずつ移動させる動的期間に入ります。装置を装着した後は、月に1回程度の通院が必要です。歯が理想的な位置へと移動するように、歯にかかる力を調整しながら治療を進めます。
歯を移動させる動的期間が終わったら、保定期間に入ります。矯正治療で整えた歯が元の位置に戻る後戻りを防ぐための期間です。リテーナー(保定装置)を使用して、歯の位置を固定します。
リテーナーには、取り外せるタイプと固定しておくタイプがあります。初期段階では24時間装着しておき、徐々に装着時間を短くしていくのが一般的です。
ワイヤー矯正の期間が長くなるケース
ワイヤー矯正が計画通り進まず、治療期間が予定より長くなる場合があります。考えられる原因は、以下のとおりです。
噛み合わせや歯並びが複雑な場合
重度の不正咬合の方や上下顎の位置のズレが大きい方は、期間が長くなる場合があります。より緻密な計画が必要であり、通常の矯正よりも時間がかかるのです。
歯の動くスピードが遅い場合
患者さまの年齢が若いほど骨の代謝が早く、歯の動きもスムーズに進む傾向にあります。年齢が上がると骨が硬くなり歯の移動が遅くなるため、治療が長引く場合があります。
定期通院を怠った場合
ワイヤー矯正の場合、毎月1回程度の通院・調整が必要となることが一般的です。装置の調整を怠ると適切な力が加わらず、歯の移動が遅くなり、治療期間が延びる原因になります。
また、装置が壊れているのに通院せず放置していても、治療計画に影響が出ることがあります。装置が壊れた場合は、すぐに歯科医師に相談して修理や再装着を行いましょう。
爪を噛む・頬杖をつくなどの癖がある場合
噛み合わせの癖や姿勢などの日常生活も、歯の動きに影響を与える場合があります。例えば、舌で歯を押す癖や爪を噛む癖、頬杖をつくなどの癖があると、矯正治療の妨げになることがあります。
歯並びや噛み合わせに影響を与える悪習癖は、早期に改善することで治療が計画通りに進みやすくなります。
虫歯や歯周病の治療が必要な場合
治療中に虫歯や歯周病が進行すると、一時的に矯正治療を中断してこれらの治療を優先する場合があります。ワイヤー矯正の装置を外さなければならない場合、矯正期間が延びるでしょう。
虫歯や歯周病を放置すると、口内の健康に悪影響を及ぼします。どちらも重症化すると歯を失う可能性がある病気なので、放置するのは危険です。矯正治療で歯並びを整えても、歯を失っては意味がないと考える方は多いでしょう。
特に、歯周病は歯を支える歯周組織が炎症を起こす病気です。矯正治療では歯を移動させるために歯や歯周組織に負荷をかけますが、歯周病で炎症を起こした組織にさらに負荷をかけると、症状が悪化するリスクがあります。
また、歯周病が進行すると歯を支える歯槽骨が溶かされるため、矯正治療を続けると骨吸収が促進されて歯が安定しなくなる恐れがあります。矯正力に耐えられず、抜け落ちる可能性もあるでしょう。
虫歯や歯周病を放置すると、矯正治療がうまく進まないだけでなく、さまざまなリスクが伴います。そのため、治療を優先しなければなりません。
ワイヤー矯正を予定期間通りに終わらせるポイント
ワイヤー矯正を予定通りに終わらせるためには、守るべきポイントがあります。
定期的に通院する
矯正治療中は、定期的に歯科医院に通院する必要があります。通院時には、ワイヤーの調整やブラケットの状態確認、治療計画通りに歯が動いているのかの確認がされます。
問題が起こっていても定期的に受診していれば早期に対応できるため、怠ることなく通院しましょう。
適切なセルフケアを行う
矯正装置を装着している間は、口腔内の清潔を保つことが重要です。特にワイヤー矯正の場合、部品が歯に接着されているため磨き残しが生じやすい状態になります。歯ブラシだけでなく歯間ブラシなども併用し、適切なセルフケアを行いましょう。
徹底したセルフケアで虫歯や歯周病を予防することで、矯正治療の中断を防げます。
歯科医師の指示に従う
歯科医師の指示を守ることも大切です。例えば、特定の食べ物を避ける、保定装置を正しく使用する、通院日を守るなどが挙げられます。
他にも、医師から指示されたことがあれば従いましょう。
リテーナーを正しく使用する
保定期間中はリテーナーを正しく使用することが、後戻りを防ぐために重要です。リテーナーを指示通りに装着することで、歯が移動させた正しい位置で安定し、再治療のリスクを下げられます。
まとめ
ワイヤー矯正は、歯並びや噛み合わせを改善し、理想的な口元を手に入れるための効果的な治療法です。ワイヤー矯正の治療期間は1年〜3年程度とされていますが、治療が長引くこともあります。
矯正期間を長引かせないためには、定期的な通院やセルフケアの徹底、適切なリテーナーの使用が欠かせません。計画通りに治療を終えるためにも、歯科医師の指示を守り、適切なケアを行いましょう。
ワイヤー矯正を検討されている方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療やマウスピース矯正、小児歯科、虫歯・歯周病治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。