こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。
お子様の歯並びが気になる保護者の方のなかには、小児矯正は何歳までに始めればよいのか悩んでいる方がいるのではないでしょうか。実は明確に何歳までに始めなければならないという決まりはなく、お子様の歯並びの状態によって判断することが一般的です。
そこで今回は、小児矯正を行う年齢の目安や小児矯正を検討したほうがいいケースについて解説します。小児矯正のメリット・デメリットや費用も解説しますので、小児矯正を検討されている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
小児矯正は何歳まで?
小児矯正は乳歯から永久歯に生え変わる途中の時期に行う第一期治療と、永久歯が生えそろってから行う第二期治療の2つに分けられます。第一期治療は6歳頃から始めて、永久歯に生え変わる12歳頃に治療が終了します。
一方、第二期治療は永久歯が生え揃った12歳頃から始めることが一般的ですが、何歳までという年齢制限は基本的にありません。
小児矯正は何歳までに始めればいい?
では、小児矯正は何歳までに始めればいいのでしょうか。ここでは、小児矯正を始める年齢の目安について解説します。
6歳頃がひとつの目安
先に述べたとおり、第一期治療を開始する目安は乳歯から永久歯への生え変わりが始まる時期ですので、6歳頃がひとつの目安となります。
ただし、歯の生え変わりには個人差があるため、お子様の成長に応じて検討することになるでしょう。
受け口の場合は3歳頃までに
受け口とは上顎よりも下顎のほうが成長している状態のことです。遺伝などで受け口が疑わしい場合には、3歳頃までに治療を開始することで下顎が成長しすぎるのを防ぐことができるでしょう。
小児矯正を検討したほうがいいケース
保護者の方のなかにはお子様の歯並びの状態を見て矯正をしたほうがいいのか悩んでいる方もいるでしょう。
ここでは、小児矯正を検討したほうがいいケースについて解説します。
受け口
受け口とは、上の前歯よりも下の前歯が前に出ている状態のことで、反対咬合や下顎前突ともいいます。
受け口は下顎が上顎よりも大きく成長しすぎていたり過度に前に出ていたりと、顎の骨格に問題がある可能性が高いため、成長期のうちに矯正を開始することが望ましいでしょう。
オープンバイト
オープンバイトとは、上下の歯を噛み合わせたときにすき間ができる状態のことで、開咬ともいいます。
オープンバイトの場合、前歯をしっかりと噛み合わせることができません。そのため、食べ物が噛み切れなかったり、発音に影響が出たりすることが考えられますので、早めに対処したほうがよいでしょう。
出っ歯
出っ歯とは、上の前歯が下の前歯よりも大きく前へ突き出した状態のことで、上顎前突ともいいます。
出っ歯は口が閉じにくくなることから口呼吸になりやすくなったり、口が乾くことによって虫歯や歯周病のリスクが高くなったりすることが考えられます。骨格自体が影響していることも多いので、お子様の出っ歯が気になる場合には一度詳しい検査を受けるとよいでしょう。
叢生
叢生(そうせい)とは、歯が歯列から飛び出すように生えていたり、重なり合ってボコボコした状態になっていたりする歯並びのことを指します。叢生になると歯が重なり合った部分に汚れが溜まりやすく、磨きにくいなどの問題が生じます。
叢生は歯を収めるためのスペースが不足していることがおもな原因ですので、小児期のうちに顎を広げる矯正を始めたほうが抜歯を回避できる可能性が高くなります。
小児矯正のメリット
小児矯正にはいくつかのメリットがあります。
顎の成長を利用して矯正治療ができる
小児期は顎が成長段階にある時期ですので、顎の成長をコントロールしながら治療できるのがメリットです。例えば、顎を広げて歯を並べるスペースを確保する、下顎の過度な成長を抑えるなどです。
このように顎の骨へ直接アプローチできるのは小児矯正ならではといえるでしょう。
抜歯や骨切りなどが避けられる
顎の成長が止まった成人期に治療を開始する場合、必要に応じて骨切りや抜歯などをおこなうケースがあります。
しかし、成長期であれば骨の成長をコントロールできるため、抜歯や外科治療が回避できる可能性があるのです。将来的な治療の負担を軽減する意味でも、小児矯正は意義のある治療といえます。
思春期までに歯列が整う
思春期は大変繊細な時期です。このときに歯並びが悪いとコンプレックスを抱いてしまい、これからの人生にも影響することが考えられます。
乳歯から永久歯に生え変わる時期に矯正治療を始めれば12歳頃までに治療が終了します。そのため、見た目にコンプレックスを抱きやすい思春期頃までには治療を終えることができるのです。
舌癖や指しゃぶりを改善できる
歯並びが乱れる原因として舌癖や指しゃぶりなどの習慣が挙げられます。矯正治療をして歯並びをきれいに整えても、これらの癖を改善できなければ後戻りを起こす可能性があるでしょう。
小児矯正では歯並びに影響を及ぼす舌癖や指しゃぶりなどの癖の改善も目指します。
大人になってから矯正が必要なくなる
顎の成長に問題がなく、歯並びに影響を与えるような癖がない場合は、小児期の矯正が完了すれば大人になっても綺麗な歯並びを維持できることが多いです。また、子どものうちに歯並びが整えば歯磨きがしやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクも軽減できます。
小児矯正のデメリット
小児矯正にはデメリットもありますので、あわせて確認しておきましょう。
虫歯になる可能性がある
矯正器具を装着していると、歯が磨きにくくなります。磨き残しが増えると虫歯になるリスクが高まるでしょう。
歯磨きの際に取り外しができるマウスピース矯正であっても、マウスピース装着中に唾液による自浄作用が働きにくくなるため虫歯のリスクは高まります。矯正期間中はより丁寧なセルフケアが必要なのです。
お子さまの協力がないと治療効果が得られない
お子さまの協力がないと治療効果が得られない場合があります。小児矯正では着脱可能な矯正装置を使用することが多いです。着脱可能な矯正装置の場合、装着時間が守られていなければ当然治療効果は得られません。
治療効果を得るためには、お子さまに矯正治療の必要性を理解してもらうことが重要です。また、お子さまの矯正治療に対するモチベーションを保つために、保護者の方の協力も重要といえるでしょう。
治療期間が長くなる
小児期の矯正では顎の成長をコントロールし、永久歯への生え変わりを確認しながら歯列を整えていく必要があるため、治療には時間がかかるでしょう。
下顎の成長は15歳くらいまで続くため、顎の骨格に問題があるケースでは治療が完了するまでに時間がかかることがあるのです。
一時的に見た目が悪くなる可能性がある
矯正装置を装着することによって一時的に見た目が悪くなることがあります。目立ちにくい矯正器具もありますが、お子様によっては見た目が気になって矯正器具の装着を嫌がることもあるかもしれません。
小児矯正にかかる費用
小児矯正を検討している保護者の方のなかには、費用が気になる方もいるでしょう。
第一期治療の費用は30万〜50万円程度が相場です。第二期治療では成人の矯正のようにワイヤー矯正やマウスピース矯正を行うことが一般的で、ワイヤー矯正の場合は40万〜60万円程度、マウスピース矯正の場合は20万〜40万円程度が相場です。
諸費用も必要
矯正をする場合、矯正器具の費用だけでなく検査料や調整料なども必要になります。
また、小児矯正に限った話ではありませんが、矯正期間が終了した後には保定期間が設けられています。保定期間とは歯並びが乱れないようにする期間のことです。保定期間中はリテーナーとよばれる保定装置をつける必要があります。
この費用は矯正費用に含まれている歯科医院もあれば、別でかかる歯科医院もあります。
まとめ
お子様の歯並びが乱れ始めると「そろそろ矯正を始めたほうがいいのかな?」と考える保護者の方は少なくありません。小児矯正には、乳歯から永久歯に生え変わる時期に行う第一期治療と、永久歯に生え変わってから行う第二期治療があります。
乳歯から永久歯に生え変わる時期であれば、顎の成長をコントロールしながら矯正治療を進めることができます。顎の成長を促しながら歯を並べるスペースを確保できるため、抜歯を回避できる可能性が高いでしょう。
一方で、お子さまの協力がないと治療効果を得られないというデメリットもあります。治療を開始する時期はお子さまの歯並びや成長段階によっても異なりますので、まずは歯科医院に相談しましょう。
小児矯正を検討されている方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。