こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。
子どもの歯並びが気になっている保護者の中には、床矯正の効果や費用などについて疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、床矯正で期待できる効果や治療費用の詳細、費用負担を抑えるための工夫などについて詳しく解説します。費用面での疑問を解消し、お子さまに合った治療方法が選べるよう、この記事を参考にしてみてください。
床矯正とは
床矯正(しょうきょうせい)は、歯並びや噛み合わせを整えるための矯正治療の一つです。主に成長期の子どもに行う治療で、顎の骨の発育を利用して歯が正しい位置に生えられるようスペースを作ります。
矯正に使用する装置は、入れ歯の歯茎部分のような床に拡大ネジやワイヤーなどが埋め込まれているもので、患者様自身で取り外しができます。1日に10時間以上装着すればよいため、生活に支障のない就寝時や学校に行っていない時間帯で矯正できます。
床矯正で期待できる効果
成長期の子どもは、歯を支える顎の骨も成長します。床矯正の装置を顎に装着して、装置に埋め込まれた拡大ネジを徐々に広げて力をかけ、顎の骨を横方向にゆっくりと拡大していきます。
ただし、床矯正は顎の骨の幅を広げて歯が並ぶスペースを作ることが主な機能です。細かい歯並びの調整や、歯を根元から大きく動かすことはできません。そのため、永久歯が生えそろった後に、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で細かな歯並びを調整するケースも多いです。
床矯正の治療を行うことで得られる主な効果は、以下の通りです。
抜歯をせずに歯が並ぶスペースを作れる
床矯正で歯列を広げることで、永久歯が正しい位置に並ぶスペースが確保できます。大人になってから歯列矯正を行う場合、歯を並べるスペースが不足していると、健康な歯を抜歯してスペースを確保することがあります。
しかし、子どものころに床矯正で顎を拡大しておけば、将来の矯正治療に伴う抜歯を避けられる可能性が高まります。
顎の成長を促進できる
軽度の受け口や出っ歯など、上下の顎のバランスが悪い場合、床矯正を行えば顎の成長を正しく導くことができます。これにより、上下の顎のバランスが整い、正しい噛み合わせの状態を作ることができます。さらに、顔全体のバランスが整うことにも繋がります。
噛み合わせを改善できる
正しい噛み合わせを作ることで食事や発音がスムーズになり、日常生活の質が向上します。また、バランスよく噛めるようになることで顎関節にかかる負担が減り、顎関節症のリスクも軽減できます。
歯並びを改善できる
床矯正では、歯が本来の位置よりずれて生えたりガタガタに重なり合って生えたりする叢生(そうせい)やすきっ歯やなど、軽度の歯列不正の改善も期待できます。
歯並びが整うことで、見た目の美しさだけではなく、歯の機能も向上します。さらに、歯磨きがしやすくなるため、虫歯の予防にもつながります。
将来の矯正の負担を減らせる可能性がある
床矯正を早めに行っておくことで、矯正治療に伴う抜歯の可能性を下げるだけでなく、おおまかに歯並びも整えておけます。そのため、永久歯に生え変わった後の歯列矯正の期間も短縮できる場合があります。
床矯正の費用
床矯正の費用は、治療の難易度や装置の種類、歯科医院の価格設定によって異なります。一般的には、総額で20万円から50万円程度になります。
また、治療期間によっても費用に差が生じ、治療期間が長くなればその分費用も増えます。以下に、床矯正で治療を受ける際に必要となる費用の内訳を解説します。
初診料および検査費用
初診料は、初回の診察やカウンセリング、検査などにかかる費用です。費用の相場は5,000円から1万円程度で、口腔内の検査やレントゲン撮影、歯の型取りなどのほか、治療計画の立案なども含まれます。
装置の作製費用
装置の作製費用は10万円から20万円程度です。装置の設計や種類、使用する材料に応じて費用が変わります。
調整費用
治療中は、装置の調整や治療の進行具合を確認するため、通院が必要です。1回の通院あたり3,000円から5,000円程度必要で、通院回数に応じて費用が積み上がります。
保定装置の作製費用
治療終了後、何も装着しないまま過ごすと、歯が元の状態に戻ろうとする後戻りが起きる可能性があります。そのため、保定装置と呼ばれる装置を作製し、整えた歯並びや噛み合わせが安定するまで装着する必要があります。
保定装置にも複数の種類があり、費用相場は5,000円から2万円程度です。
床矯正は保険適用の対象となる?
床矯正を含む矯正治療は、基本的に保険適用の対象外です。
ただし、以下のようなケースでは保険が適用される場合があります。保険が適用されるには他にも条件があるため、歯科医師に確認しましょう。
顎変形症の治療
顎変形症は、顎の骨の発育に異常があり、噛み合わせの異常や顔の歪みなどが生じている状態を指します。外科的な治療が必要となるケースが多く、その前後に行われる矯正治療には、保険が適用される可能性があります。
厚生労働大臣が定める53の疾患
厚生労働大臣が定める53の疾患には、唇顎口蓋裂や小舌症、骨形成不全症などの疾患が挙げられます。これに該当する疾患が原因で咬合に異常がある場合、矯正治療に保険が適用される可能性があります。
永久歯萌出不全に起因する咬合異常
永久歯萌出不全とは、永久歯が歯茎の中に埋まったまま、生えてこない状態を指します。永久歯萌出不全の治療では、歯茎を切開して埋まっている歯を生えさせる開窓術を行います。
保険が適用されるのは、3本以上の前歯が歯茎の下に埋まり、噛み合わせに異常が生じている状態で開窓術を行う場合です。
床矯正は医療費控除の対象となる?
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額以上の場合、確定申告を行うことで所得税の還付や住民税の軽減を受けられる制度です。医療費控除の対象になるかどうかは、治療の目的によって変わります。
例えば、噛み合わせが悪い、発音がしにくい、口呼吸になりやすいなど、機能的な問題を改善するために床矯正を行う場合は、医療費控除の対象となる可能性が高いです。
床矯正は子どもの顎の成長を促し、正しい噛み合わせを形成する治療方法です。そのため、将来的な口腔機能の低下を防ぐことができ、必要不可欠な治療であると認められることが多いでしょう。
一方で、歯並びをきれいにしたい、歯の色を白くしたいなど、見た目を良くしたいということが主な目的の場合、医療費控除の対象とならない可能性が高いです。
床矯正の費用負担を抑える方法
床矯正の費用負担を抑えたいと考えている方も多いでしょう。ここでは、治療費用の負担を抑える方法をいくつかご紹介します。
医療費控除を活用する
床矯正の治療費は、医療費控除の対象となるのが一般的です。治療費自体が安くなるわけではありませんが、医療費控除を活用することで実質的な負担を軽減できます。
分割払いやデンタルローンを利用する
一度に高額な治療費を支払うことが難しい場合、歯科医院によっては分割払いやデンタルローンを利用できます。デンタルローンの利息は追加で必要になりますが、分割払いを利用することで月々の支払い額を抑えられます。
複数の歯科医院で見積もりを取る
自費診療となる矯正治療の費用は、歯科医院によって異なります。複数の歯科医院で見積もりを取って比較することで、自分の希望に合う価格や治療法を見つけられます。無料相談を実施している歯科医院もあるため、利用するとよいでしょう。
まとめ
床矯正は、子どもの成長期に効果的な矯正治療の方法です。早いうちに治療を開始することで、将来の矯正治療の負担を軽減できます。治療費用の目安を知り、負担を抑える工夫を取り入れることで、安心して治療を進められるでしょう。
ぜひこの記事を参考に、お子さまに合う治療法を見つけてください。
お子さまの床矯正を検討されている保護者の方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療やマウスピース矯正、小児歯科、虫歯・歯周病治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。