こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。
乳歯は永久歯と比べて柔らかく、虫歯になりやすいという特徴があります。痛覚の発達していない子どもは自分で気づきにくく、虫歯を発見した時にはすでに進行しているケースも多いです。
また、乳歯の虫歯が悪化することで、後から生える永久歯に悪影響を及ぼす可能性もあります。乳歯の虫歯を早期発見、予防するにはどうすればいいのでしょうか。
この記事では、乳歯の虫歯の特徴やなりやすい箇所、治療法・予防法などについて解説します。
目次
乳歯は虫歯になりやすい?
乳歯は永久歯よりも歯のエナメル質や象牙質が薄く柔らかいため、虫歯になりやすいという特徴があります。子どもだけでは正しく歯磨きできておらず、口の中に虫歯菌のエサとなる食べかすが残りやすいことも理由です。
虫歯菌が活発になると口の中が酸性に傾き、歯のエナメル質が溶けて虫歯になるのです。
乳歯の虫歯の特徴
乳歯は永久歯と比較すると柔らかく、外部からの影響を受けやすいです。虫歯が黒くならない、進行が早いなどの特徴もあります。また、成長途中の子どもならではの特徴もあります。乳歯の虫歯の特徴を知っておくと、虫歯の早期発見につながるでしょう。
虫歯が白い
永久歯の虫歯が黒く変色するのに対して、乳歯の虫歯は白色であるという特徴があります。歯の表面にあるエナメル質が酸によって溶かされることで、健康的な歯にあったツヤが失われて濁った白色に変化します。
進行が早い
乳歯は歯質が柔らかくエナメル質が薄いため、永久歯の虫歯よりも進行が早いという特徴があります。子ども自身が症状に気が付かないことも多く、虫歯に気づいた時には、すでに神経にまで届いているというケースもあります。
痛みを感じにくい
子どもは痛覚が発達していないため、虫歯の痛みに気づかない可能性があります。痛みを感じにくい分、虫歯の発見が遅れるため、気づいた時には進行している場合もあります。普段から仕上げ磨きをし、子どもの歯をしっかり観察してあげましょう。
永久歯に悪影響を及ぼす
乳歯は成長とともに永久歯へと生え変わります。乳歯の虫歯を放置すると、後から生えてくる永久歯にも影響を与える可能性があります。
具体的には、永久歯の発育が阻害されたり、変色した永久歯が生えてきたりする恐れがあるのです。永久歯の歯並びや噛み合わせが乱れる可能性もあるので、乳歯の虫歯は早期発見、早期治療が重要です。
乳歯の虫歯ができやすい箇所
子どもは時期によって食事の方法が変わるため、虫歯になりやすい歯が異なります。年齢に合わせたケアを行うことで虫歯を予防できるでしょう。
ここでは、年齢ごとに虫歯ができやすい箇所を解説します。
1歳ごろ
前歯が生え揃う1歳ごろは、上の前歯が虫歯になりやすいという特徴があります。下の歯と比較して、上の歯は唾液による自浄作用が働きにくいことなどが原因として挙げられます。
自浄作用とは、唾液が口の中の汚れを洗い流す働きのことです。口内に残った汚れが流されにくいため、上の歯は虫歯のリスクが高いです。
2歳~3歳ごろ
2歳~3歳ごろになると、大人と同様に奥歯で食べ物をすり潰して食べるようになります。そのため、奥歯の噛み合わせの面や溝が虫歯になりやすくなります。
また、奥歯の溝は汚れが取りにくく、子どもの歯磨きだけではケアがしにくいため、大人による仕上げ磨きが必要です。
4歳~5歳ごろ
4歳~5歳になると永久歯が生え始めるため、乳歯が押され歯と歯の間隔が狭くなります。そのため、歯と歯の間に汚れが溜まり、虫歯ができやすくなります。歯と歯の間の汚れを除去するには、デンタルフロスや歯科医院でのクリーニングが効果的です。
乳歯の虫歯の治療方法
乳歯の虫歯の治療方法は、虫歯の進行段階によって異なります。虫歯の進行度はC0・C1・C2・C3・C4に分けられます。虫歯を進行させないためには、定期的に歯の状態を確認し、早期発見・早期治療することが重要です。
C0(虫歯の初期段階)の治療法
初期段階の虫歯は、歯の表面が溶けている状態です。歯を削る治療は行わず、フッ素塗布やクリーニングをして経過を観察します。この段階では、口内を清潔に保つことで進行を食い止められる場合があります。
C1(軽度の虫歯)の治療法
軽度の虫歯になると、歯の表面のエナメル質が溶け出して穴が開いた状態になります。虫歯になった部分を削り、レジンなどの詰め物を詰める治療を行います。
1回の通院で終了することも多く、時間をかけずに治療が完了します。
C2(中程度の虫歯)の治療法
歯のエナメル質の下にある象牙質にまで虫歯が進行すると、自覚症状が現れ始めます。冷たいものを食べたり飲んだりする際に痛みを感じるなどが、代表的な症状です。
この段階での治療でも、虫歯になっている部分を削ります。歯を削る際に痛みを感じることもあるため、麻酔を使用する場合があります。歯を削った部分にレジンを詰めて治療を完了させます。
C3(重度の虫歯)の治療法
虫歯がさらに進行すると、神経まで到達して強い痛みを感じるようになります。痛みが強い場合には、虫歯を削る治療に加えて、神経を取る根管治療が必要になります。
根管治療では、神経を抜いて洗浄し薬を詰めて根管を密閉します。
C4(最重度の虫歯)の治療法
最重度まで虫歯が進行すると、歯のほとんどが崩壊しており、根元しか残っていない状態になります。この段階では抜歯が必要です。また、保隙装置と呼ばれる治療器具を使用することで、永久歯が生えるスペースを確保する治療を行います。
乳歯の虫歯を予防する方法
乳歯が生え揃う2歳~3歳の子どもは、自分で正しく歯磨きを行うのが難しく、大人の手による仕上げ磨きや確認が必要になります。また、虫歯の予防のためには、日ごろの食習慣を見直すことも重要です。
正しく歯磨きをする
乳歯の虫歯の予防には正しい歯磨きが重要です。最初の歯が生えてきた時が歯磨きを始めるタイミングです。子ども用歯ブラシは、生えている乳歯の本数や口内の状態を考慮し、合うものを選びましょう。
また、子どもが小さいうちは大人の手による仕上げ磨きが必要です。歯と歯茎の境目や歯と歯の間をきちんと磨くことで、虫歯菌のエサとなる汚れや食べかすを除去でき、虫歯予防につながります。
食生活に注意する
おやつの時間を決めたり糖分の摂取を控えたりすることも、虫歯の予防に効果的です。糖分が長時間口の中に含まれていると、虫歯菌が活発になります。間食のタイミングを決める、食後は必ず歯磨きを行うなど、メリハリをつけて食事することが重要です。
フッ素を塗布する
フッ素(フッ化物)は、歯の表面に結晶を作り、柔らかくて虫歯になりやすい乳歯を強化する効果を持ちます。また、虫歯菌の活動を抑えて、虫歯菌の出す酸を抑える効果もあります。
3か月に1回程度は歯科医院に通い、フッ素を塗布するのが良いでしょう。
まとめ
乳歯は永久歯と比較すると柔らかく、虫歯になりやすいと言われています。乳歯の虫歯には、進行が早い、黒く変色しにくいという特徴があります。そのため、虫歯の進行に気づいた時には神経まで到達していることもあります。
1歳~2歳は前歯、2歳~3歳は奥歯と、虫歯ができやすい場所は子どもの年齢とともに変化していきます。食べ物を噛む場所に汚れが溜まって虫歯になりやすいため、注意が必要です。
また、虫歯の治療法は虫歯の進行度によって異なります。最重度の歯の根元しか残っていない状態になると、抜歯が必要になる可能性があるでしょう。
乳歯の虫歯を予防するためには、大人が仕上げ磨きをしてあげたり、食生活を見直したり、歯科医院で定期的に歯の状態を確認したりすることが重要です。
乳歯の虫歯治療を検討されている方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療やマウスピース矯正、小児歯科、虫歯・歯周病治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。