こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。
マウスピース矯正で歯並びが整ったら保定期間に入ります。「保定期間って何?」「どうして保定期間が必要なの?」などといった疑問をおもちの方もいるでしょう。保定期間は矯正治療で整えた歯並びを維持するために重要な期間です。
この記事では、マウスピース矯正における保定期間の重要性や保定期間を長引かせないためのコツについて詳しく解説します。マウスピース矯正中の方やマウスピース矯正を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
マウスピース矯正の保定期間とは
矯正治療後は歯が安定しておらず、元の位置に戻ろうと動くことがあります。これを後戻りといいます。
マウスピース矯正の保定期間とは、矯正治療後に動かした歯が元の位置に戻らないように固定するための期間です。保定期間中は、リテーナーという保定装置を装着して歯並びを固定します。
保定期間は歯を動かすためにかかった期間と同程度で、1年〜2年程度が一般的です。場合によってはさらに長くなることもあります。
マウスピース矯正に保定期間が必要な理由
マウスピース矯正で歯並びを整えたあとに保定期間が必要な理由は、動かした歯が元の位置に戻らないようにするためです。
矯正治療後は、歯を支える歯茎や骨がまだ安定していません。そのため、リテーナーという保定装置を使用することで、後戻りを防ぐ必要があるのです。特に、矯正治療後の最初の1年間は歯が動きやすいため、リテーナーを装着して固定する必要があります。
保定期間は、矯正治療の成果を長期的に維持するために不可欠なステップなのです。
保定期間中に後戻りが起こる原因
保定期間中はさまざまなことが原因で後戻りが起こる可能性があります。ここでは、保定期間中に後戻りが起こる原因について解説します。
リテーナーの装着時間が短い
保定期間中は歯科医師の指示どおりにリテーナーを装着する必要があります。リテーナーを毎日決められた時間装着することで、矯正治療で整えた歯並びを固定させることができます。
矯正治療直後は歯並びが安定しておらず、動きやすい状態です。リテーナーの装着時間が短いと、せっかく整えた歯並びが乱れる可能性があります。後戻りを起こすとリテーナーが合わなくなる可能性もあるため、装着時間はしっかり守る必要があるのです。
リテーナーを紛失・破損した
保定期間中、リテーナーを取り外してテーブルの上に置きっぱなしにしたり、ティッシュなどに包んでおいたりすると紛失する可能性があります。また、落としたり踏んだりして破損することもあるかもしれません。
リテーナーを紛失・破損するということは、何もつけていない期間ができるということです。リテーナーをつけていない期間が長くなると、後戻りを起こす可能性があります。
虫歯や歯周病になった
保定期間中の口腔ケアを怠ると虫歯や歯周病になるリスクが高まり、これが原因で後戻りを起こすこともあります。特に歯周病になると、顎の骨が溶かされ、歯を支える力が弱まります。これによって、歯の安定性が低下すると、後戻りを起こす可能性があるのです。
また、保定期間中に虫歯になると治療が優先されることがほとんどです。虫歯治療で歯を削ったり、詰め物・被せ物を装着したりすると歯の形が変わってリテーナーが合わなくなる可能性があります。これによって、後戻りを起こす可能性もあるでしょう。
歯並びに影響を与える癖がある
保定期間中、歯並びに影響を与える癖が改善されていないと、後戻りを起こす可能性があります。例えば、爪を噛む癖や舌で歯を押す癖、頬杖をつく癖、うつ伏せ寝などです。
これらの癖が習慣化していると、たとえリテーナーを装着していても、歯に力が加わって歯並びが乱れる可能性があります。
保定期間が終了したらリテーナーは装着しなくてよい?
保定期間が終わったからといって、リテーナーの使用を完全にやめることは推奨されません。矯正治療後の歯は、加齢や口周りの癖などによって後戻りを起こすリスクがあるためです。
保定期間が終了してからも、リテーナーの使用を継続することで、歯並びを長期間にわたり安定させることができます。
特に大人の場合は、加齢とともに歯が少しずつ動くことがあります。これは自然な変化ですが、リテーナーを使用することで歯の動きを最小限に抑えることができるのです。
歯並びが崩れると、再度矯正治療が必要になることもあるため、保定期間後もリテーナーの継続使用が推奨されます。
マウスピース矯正の保定期間を長引かせないためのコツ
マウスピース矯正の保定期間をスムーズに進めるためには、いくつかの重要なポイントを押さえることが必要です。以下に、マウスピース矯正の保定期間を長引かせないためのコツをご紹介します。
リテーナーを正しく装着する
上述のとおり、リテーナーの装着を怠ると後戻りを起こす可能性があります。リテーナーは、矯正後に歯が元の位置に戻るのを防ぎ、新しい位置に安定させる役割を果たします。
特に、矯正治療が終了してはじめの1年間は非常に重要な期間です。はじめの数ヶ月間はほぼ1日中リテーナーを装着します。歯が安定してきたら少しずつ装着時間を短くしていき、最終的には就寝時のみ装着するのが一般的です。
後戻りを防ぎ、保定期間を長引かせないためには、リテーナーを正しく装着することが非常に重要です。リテーナーの装着時間は、歯科医師の指示に従いましょう。
定期的に歯科検診を受ける
保定期間中は、定期的に歯科検診を受ける必要があります。歯科検診では、リテーナーのフィット具合を確認し、必要に応じて調整を行います。
また、お口の中全体を確認し、後戻りは起こっていないか、虫歯や歯周病になっていないかも確認します。万が一、後戻りを起こしていたり、虫歯や歯周病になっていたりしても、定期的に歯科検診を受けていれば早期に対処できます。
さらに、歯科検診では歯のクリーニングを行う場合もあります。歯科医院で歯のクリーニングを受け、ふだんの歯磨きでは落としきれない汚れを除去してもらうことで、虫歯や歯周病の予防につながり、後戻りのリスクも軽減できるでしょう。
定期的な受診を怠ると、問題を見逃し、保定期間が延びる可能性があるので注意が必要です。
口腔内を清潔に保つ
保定期間を長引かせないためには、口腔内を清潔に保つことが大切です。リテーナーは長時間装着するもののため汚れが付きやすいです。また、リテーナーを装着している状態で甘い飲み物を口にすると糖分が残って虫歯になるリスクが高まります。
上述のとおり、保定期間中に虫歯や歯周病になると、後戻りを起こす可能性があります。保定期間を長引かせる原因にもなりかねないため、しっかりとケアをしてリテーナーとお口の中を清潔に保つことが大切なのです。
歯磨きをするときは、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシも使用して、細かい部分に付着した汚れもしっかり落としましょう。特に、歯と歯茎の境目に歯垢や歯石が溜まると歯茎に炎症が起こり、歯が安定しにくくなります。
また、リテーナー装着時は口が乾燥しやすくなるため、こまめに水を飲んで口腔内の湿度を保ち、細菌の繁殖を防ぎましょう。これにより、歯周病や虫歯の予防にもつながります。
リテーナーを清潔に保つ
リテーナー自体を清潔に保つことも非常に重要です。リテーナーが汚れていると、細菌が繁殖して口腔内に悪影響を与える可能性があります。
取り外しができるリテーナーの場合は、マウスピース同様に水道水で水洗いをしましょう。ブラシを使用するときは毛が柔らかいものを使用してください。また、定期的にリテーナー専用の洗浄剤を使用することで、目には見えない汚れやにおいを除去できます。
なお、リテーナーは柔らかいプラスチック素材で作られていることが多いです。熱湯で洗浄すると変形する可能性があるため、必ず水かぬるま湯で洗いましょう。
歯並びに影響を与える癖を改善する
上述のとおり、保定期間中に爪を噛む癖や舌で歯を押す癖などが改善されていないと後戻りを起こす可能性があります。後戻りを防ぎ、保定期間を長引かせないためには、これらの癖を改善することが重要です。
無意識のうちに行なっていることが多いですが、気づいたときには意識してやめるようにしましょう。
リテーナーを外したらケースに保管する
リテーナーを紛失・破損すると、歯が後戻りを起こして保定期間に影響を及ぼす可能性があります。そのため、リテーナーを外したら、専用のケースに入れて保管して紛失・破損を防ぐことが大切です。
まとめ
マウスピース矯正での治療が終了したら保定期間に入ります。保定期間とは、矯正治療で整えた歯並びを安定させるために欠かせない期間です。 矯正治療直後は、歯茎や顎の骨がまだ安定していないため、適切に保定を行わないと後戻りが起こる可能性があります。
保定期間は通常1〜2年が目安です。保定期間中は歯科医師の指示どおりにリテーナーを正しく装着する必要があります。また、後戻りを防ぎ、保定期間を長引かせないためには、定期的に歯科検診を受けることと、口腔内やリテーナーを清潔な状態に保つことも重要です。
適切なケアを継続し、矯正治療の成果を長く保ちましょう。
矯正治療を検討されている方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療やマウスピース矯正、小児歯科、虫歯・歯周病治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。