こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。
一度入れ歯を作成すれば、5年、10年と長く使い続けられるイメージをお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。たしかに入れ歯は丈夫な素材であるものの、お手入れを怠れば、短い期間で寿命を迎えることがあります。
この記事では、入れ歯の平均的な寿命や寿命を縮める5つの要因、長持ちさせる方法について解説します。
目次
入れ歯の寿命
プラスチックで作られた入れ歯の寿命は、長くても5年程度といわれています。これは、素材的に強度が低く、床(歯茎部分)や人工歯部分がすり減ったり破損したりするからです。
話す・咀嚼するなどで入れ歯は毎日使用するため、経年劣化が避けられません。そのため、長くても5年程度しか寿命がもたないことが多いのです。
ただし、入れ歯の状態や扱い方、口内の変化などによって、寿命は左右されます。例えば、お手入れが不足していたり、取り扱い方が悪かったりする場合などです。入れ歯に汚れが付着したまま放置すると、使用感が悪くなり、劣化が進んで寿命を迎えることがあります。
また、虫歯や歯周病で口内環境が悪ければ、短期間で作り直しが必要になることも珍しくありません。このように、患者様の生活習慣やお手入れ方法によって、寿命の長さは異なります。そのため、自分の歯だけでなく入れ歯もしっかりとケアすることが重要です。
入れ歯の寿命に影響を及ぼす要因
入れ歯の寿命は素材の劣化だけでなく、入れ歯を支える歯や歯茎の変化によっても左右されます。主な要因は、以下の5つです。
歯や歯茎の変化
総入れ歯の場合、歯茎の形にぴったりと合わせて入れ歯を作ることで、安定性を保ちます。
しかし、加齢により顎の骨が吸収され始めると、歯茎の形も変化することは避けられません。これにより、入れ歯のがたつきや噛み合わせの悪化を招き、寿命を迎えることがあります。
部分入れ歯の場合、残っている歯や歯茎を支えに入れ歯の安定性を保ちます。そのため、入れ歯に問題がない場合でも、虫歯治療などで歯の形が変わると、入れ歯の作り直しが必要になるでしょう。また、歯周病の悪化などで歯を失った、歯茎の形が変わったなどの場合も同様です。
さらに、部分入れ歯の金具をかける歯のグラつきがひどい場合、入れ歯の新製の前に抜歯が必要になることがあります。口内環境の悪化により、歯と入れ歯のどちらもの寿命を縮めることにもつながるため、日々のケアが欠かせません。
入れ歯の擦り減り・汚れ・傷
毎日の食事で入れ歯を使用していると、噛み合わせの負荷により入れ歯が擦り減ったり汚れや傷がついたりすることがあります。多少の擦り減りであれば、修理で対応できる場合があります。
しかし、入れ歯の劣化がひどい場合には修理で対応できず、寿命を迎えることがあるのです。不具合を感じた際は、できるだけ早く歯科医師の診察を受けることが大切です。
入れ歯の破損
保険の入れ歯の素材はプラスチックであるため、衝撃が加わると破損することがあります。入れ歯の破損のトラブルで多いのが、着脱時に入れ歯を落とした、外した入れ歯をポケットにいれていたら変形したなどです。
一度、割れたり変形したりした入れ歯は使い続けることができません。無理に使い続けると、口内環境の悪化や粘膜の腫れ・出血につながる可能性があるからです。変形した入れ歯を無理に装着する・破損した部位を接着剤でつけるなどせず、すぐに歯科医院を受診してください。
不適合な入れ歯の継続的な使用
多少入れ歯が合わないと感じても、我慢して使用している方は少なくありません。
しかし、結果的に入れ歯の寿命を縮めることがあるので注意が必要です。なぜなら、合わない入れ歯を使い続けると、歯や歯茎に負担をかけ、入れ歯の作り直しの時期を早めることがあるからです。
また、口内環境の悪化も招くことで、早期に入れ歯を作り直さなければならないケースもあります。お口の健康を害するおそれもあるため、少しでも入れ歯に不具合がある場合は歯科医院を受診しましょう。
定期的に歯科医師のチェックを受けることで、入れ歯だけでなくお口も健康な状態に保つことができます。
お手入れ不足
入れ歯のお手入れ方法が間違っていると、劣化を早め、寿命を縮めることがあります。
清掃が不十分であれば汚れがこびりつき、入れ歯のがたつきや噛み合わせの悪化を招くことがあるのです。また、入れ歯の取り扱い方・保管方法が悪いと、入れ歯が変形・破損することがあります。
また、歯周病による歯茎の炎症やぐらつきによって、入れ歯がフィットしにくくなり、寿命を縮めることもあります。入れ歯のお手入れはもちろん、毎日の歯磨きと定期検診により口内を清潔に保つことも欠かせません。
入れ歯を長持ちさせる方法
ご自身の歯や入れ歯をしっかりお手入れすることで、入れ歯の寿命を延ばすことが可能です。入れ歯を長く使い続けるために、以下の5つのポイントを取り入れましょう。
正しい方法で毎日入れ歯を洗浄する
入れ歯を長く使い続けるためには、しっかりとお手入れをすることが大切です。
水やぬるま湯など手で触れる温度の流水で、入れ歯を洗浄しましょう。殺菌効果があるからと熱湯で洗浄すると、入れ歯の変形や劣化を招くことがあるので注意が必要です。流水で大まかな汚れを洗い流したあとは、やわらかいブラシを使用して汚れを除去してください。
歯磨きで使用するブラシと使い分けることで、細菌の繁殖を防ぎ、入れ歯を清潔に保つことができます。使用するブラシは歯磨きサイズのブラシでもかまいませんが、総入れ歯の場合は義歯専用の大きめのブラシを使用するとよいでしょう。
できれば毎食後に入れ歯を洗浄することが理想ですが、難しい場合は水で汚れを洗い流すだけでもかまいません。においや汚れが気になる場合は、定期的に入れ歯洗浄剤を使用するとよいでしょう。
就寝時は入れ歯を外す
24時間入れ歯を装着していると、歯や歯茎が圧迫され、口内環境の悪化を招くことがあります。また、小さな部分入れ歯の場合、就寝中に外れた際に飲み込む事故が起こる可能性もゼロではありません。
そのため、寝る前には入れ歯を外し、お手入れをしたら、水に浸けて保管してください。
ケースに入れて保管する
入れ歯を外したら、ケースに入れることを徹底してください。ポケットに入れたり紙に包んだりすると、強い力がかかった際に変形・破損することがあります。長時間入れ歯を使用しない際は、ケースや容器に水を入れて浸けおきしましょう。
しっかりと歯磨きをする
部分入れ歯の寿命を延ばすためには、歯や歯茎の状態を健康に保つことが大切です。そのため、毎日の歯磨きを丁寧に行い、口内を清潔に保つよう心がけましょう。
歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやフロスも使用してお口の中の汚れをしっかり落としてください。特に、金具のかかる歯には汚れが付着しやすいため、丁寧に磨きましょう。また、歯磨き後はうがい薬を使用することで、歯茎を健康に保つ効果が期待できます。
定期的に歯科検診を受ける
不適合な入れ歯を使い続けることは、入れ歯の寿命を縮めることにつながります。口内環境の悪化や金具のゆるみ、噛み合わせの変化などで、日々入れ歯のフィット感は変化するため、定期的に歯科医院を受診することが大切です。
特に、人工歯や床の擦り減り、金具のゆるみなどは、自身で気付かぬ間に悪化していることも少なくありません。定期的に歯科医院を受診し、必要があれば入れ歯の調整や修正をしてもらいましょう。
また、残っている歯が多いほど、入れ歯の安定感は高まります。定期検診により未然にトラブルを防ぎ、お口を健康な状態に維持できれば、歯だけではなく入れ歯の寿命も延ばせるでしょう。
まとめ
入れ歯の寿命は、平均的には5年程度といわれています。
しかし、入れ歯の擦り減りや破損、虫歯、歯のグラつき、抜け落ちなどにより、短い期間で作り直しが必要になることがあるので注意が必要です。
入れ歯を長く使い続けるためにも、歯も入れ歯も正しい方法でお手入れしましょう。また、定期的に歯科医院を受診し、入れ歯を調整してもらうことも大切です。
入れ歯を検討されている方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療やマウスピース矯正、小児歯科、虫歯・歯周病治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。