こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。

インプラント治療は、天然歯に近い噛み心地や審美性を得られる優れた選択肢として広く普及しています。しかし、すべてのインプラントが一度の治療で完璧に機能し続けるとは限りません。
さまざまな原因でインプラントが思うように定着しなかったり、数年後にトラブルが生じたりすることもあり、その際にはやり直しが必要になる場合もあります。こうしたケースは決して珍しいことではなく、術後の管理や全身の健康状態、生活習慣などが複雑に影響します。
今回は、インプラントのやり直しが必要となる具体的なケースや手術の流れ、リスク、費用について詳しく解説します。
目次
インプラントのやり直しが必要となるケース

インプラントの治療は長期的に安定することが多いですが、いくつかの要因によってやり直しが必要になるケースがあります。
インプラント周囲炎を発症した場合
インプラントのやり直しが必要となる最も一般的な原因のひとつが、インプラント周囲炎です。これは、インプラントの周囲に起こる炎症性の疾患で、天然の歯でいう歯周病に相当します。
主な原因は、歯磨き不足や不適切なセルフケア、喫煙、糖尿病などの生活習慣病、歯ぎしり・食いしばりの癖、また歯科医院での定期メンテナンスを受けていないことなどが挙げられます。インプラントと周囲の組織の間に細菌が入り込むと炎症が起こり、症状が進行するとインプラントを支えている骨が溶けていきます。
初期段階では歯ぐきの赤みや腫れ、軽度の出血などですが、進行すると膿が出たりインプラント自体が動揺したりします。ここまで進行すると、保存するのは難しく、インプラントの撤去およびやり直しが必要になる場合があります。
インプラント体が破損した場合
インプラント体は非常に丈夫な素材でできていますが、絶対に壊れないわけではありません。強い力がかかったり、長年使い続けたりしているうちに、まれに割れたり折れたりすることがあります。
例えば、硬い食べ物を噛んだときや、歯ぎしり・食いしばりがある場合には、予想以上の力がインプラントに加わることがあります。また、事故やスポーツ中の衝撃などによって破損することも考えられます。
こういった要因でインプラント体が破損すると、再び手術をして新しいものに入れ替える必要があるでしょう。異変に気づいたときには、早めに歯科医院を受診するようにしてください。
人工歯が破損した場合
インプラントの人工歯(上部構造)は、セラミックやジルコニアなどの丈夫な素材で作られていますが、強い力が加わると割れたり欠けたりすることがあります。たとえば、硬い食べ物を噛んだとき、転倒して口元をぶつけたとき、または無意識の歯ぎしりや食いしばりといった日常的な癖が原因になることもあります。
人工歯の破損は、見た目が悪くなるだけでなく、噛み合わせのバランスを崩したり、周囲の歯や歯ぐきに悪影響を及ぼすこともあります。そのため、破損に気づいたら歯科医院で対応しなければなりません。
多くの場合はこの人工歯だけを交換することで対応できますが、接続部分や土台にも影響がある場合は、より大きな処置が必要になる可能性があります。
インプラントが抜け落ちた場合
日常の中で、インプラントが自然に外れることはほとんどありません。
ただし、強い衝撃が加わったり噛む力のバランスが崩れていたりすると、インプラントが固定できずに抜け落ちることがあります。また、骨の量が足りないまま治療を進めた場合も、しっかりと支えられず脱落することがあります。
このような場合は、土台を整えてからやり直ししなければならないでしょう。
噛み合わせが悪化した場合
インプラントは、天然の歯とは摩耗の仕方が異なります。歯は、使い続けることで少しずつすり減ったり摩耗したりするため、噛み合わせは加齢とともに変化していきます。
しかし、インプラントは天然の歯よりも硬くすり減りづらいので、定期的な調整を怠ると、噛み合わせのバランスが崩れて特定の歯だけに強い力がかかってしまうことがあります。たとえば、日常の食事で硬いものを噛んだときや、寝ている間に歯ぎしりをしているときなどに、インプラントに負担が集中する可能性があるのです。
この状態が続くと、ネジが緩んだり、人工歯が欠けたりすることがあります。
噛み合わせが原因で問題が起きた場合は、まず噛み合わせ全体のバランスを見直し、必要に応じてインプラント自体を作り直すこともあります。
インプラントのやり直しができないケース

何らかの理由でインプラントのやり直しが必要になることがありますが、すべての症例で再治療が可能というわけではありません。やり直しが難しい、もしくは勧められないケースも存在します。
顎の骨が極端に不足している場合
インプラントは、顎の骨にしっかりと固定することで安定します。しかし、歯周病による骨吸収や、事故・外傷などが原因で、顎の骨が極端に少なくなっている場合には、やり直しの手術が困難になることがあります。骨の再生治療を行っても十分な骨量が確保できないと判断された場合は、インプラント治療は難しいでしょう。
全身状態が悪い場合
加齢に伴って免疫力が大きく低下している方や、がんの治療を受けている方、末期の慢性疾患がある場合は、外科手術による身体への負担が大きくなります。こうした状況では、インプラントの手術を行うことが難しくなるケースが多いでしょう。
治療を検討する際には、全身の健康状態を総合的に評価し、無理のない治療計画を立てることが重要です。
歯周病が重度で治療が難しい場合
歯周病が進行している状態では、インプラント治療そのものが難しくなります。特に、歯周病が重度になると、歯を支えている骨や歯ぐきの状態が悪化します。これにより、インプラントを固定する場所が確保できなくなったり、埋入したとしても安定しなくなったりする恐れがあります。
また、歯周病菌による炎症が、インプラントのまわりに広がるリスクも高まります。やり直しを実施するには、まず歯周病の治療を優先し、口腔内の状態を安定させることが必須です。
インプラントのやり直しの流れ

インプラントのやり直しは、通常のインプラント治療よりも複雑になる傾向があります。正確な診断と計画、そして慎重な処置を経て、再び機能的な口腔環境を取り戻すことを目指します。
診断と治療計画の立案
インプラントのやり直しを安全に進めるためには、まず詳細な診断を行い、適切な治療計画を立てることが欠かせません。診断では、レントゲン撮影やCTスキャンを用いて骨の状態やインプラントの位置などを詳しく確認します。
診断結果に基づき、骨の量や質、周囲の歯や歯茎の状態を考慮して、再治療の方法や治療期間、費用などを検討します。また、患者さまの希望や生活環境も考慮しながら、無理のない治療計画を作成していきます。
既存インプラントの除去
やり直しが決定したら、まずは現在入っているインプラント体や人工歯を取り除く処置が行われます。インプラント体が骨としっかり結合している場合は、専用の器具を使って慎重に取り外す必要があります。
除去後は、必要に応じて骨の再生処置を行ったり治癒期間を設けたりして、次の治療に向けて口腔内の環境を整えていきます。
骨造成の実施
顎の骨が不足している場合は、そのままインプラントを埋め込むことができないため、骨造成という処置を行う必要があります。骨造成とは骨を補う治療のことで、人工骨や自分の骨を使って顎の骨を増やしていきます。
骨の量が十分でない状態でインプラントを埋めると、十分に安定せずに再びトラブルが起こるリスクが高まります。そのため、骨の量が不足している方の場合は、しっかりと骨を作る工程が欠かせません。
新たなインプラントの埋入
準備が整ったあとは、あらためて新しいインプラント体をあごの骨に埋め込む手術が行われます。手術は局所麻酔で行われることが多く、1時間程度で完了します。
手術後は、あごの骨とインプラント体がしっかりと結合するまで数か月間の治癒期間が設けられます。その間は、無理な力が加わらないよう注意が必要です。
人工歯の装着と機能回復
インプラント体があごの骨としっかり結合したことを確認したら、次は人工歯(上部構造)の作製と装着に進みます。人工歯は、患者さまの噛み合わせや見た目、周囲の歯の状態などを考慮して丁寧に作ります。
装着後には噛み合わせの調整を行い、自然な見た目と快適な使い心地が得られるよう細かく調整します。
インプラントのやり直しにかかる費用

インプラントのやり直しには、通常のインプラント治療以上の費用がかかる場合があります。これは、トラブルの原因を取り除き、再度適切な状態を整えるための追加処置が必要になることが多いためです。
インプラント治療の費用は30万円〜50万円程度が相場ですが、骨が吸収されている場合に行う骨造成など治療には別途費用が発生することが多いです。術式によりますが、5万円〜20万円程度の費用がかかるのが一般的です。
ただし、インプラント治療には保証制度が設けられていることが多いです。保証期間内であれば、インプラントのやり直しを無償、もしくは一部の費用負担で受けられることがあるので、確認してみてください。
まとめ

インプラント治療のやり直しが必要になる主な原因には、インプラント周囲炎や破損、噛み合わせの不調などがあります。しかし、骨の量が極端に不足している場合や、糖尿病や心疾患などの全身疾患がある場合、喫煙や生活習慣が改善されない場合などは、やり直しが難しいこともあります。
再治療を成功させるには、正確な診断と治療計画、そして信頼できる歯科医師のもとでの処置が不可欠です。インプラントのやり直しを検討する際は、まず歯科医院で相談してみましょう。
インプラントのやり直しを検討されている方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療やマウスピース矯正、小児歯科、虫歯・歯周病治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。



