こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。
「マウスピース矯正に興味があるけど、デメリットはある?」と疑問を持っている患者さまもいるでしょう。マウスピース矯正は、透明な素材を使うため装着中も目立ちにくく、患者さまにとって手軽な印象があります。
その一方で、長時間装着する必要があったり、マウスピースの自己管理が必要不可欠だったりといったデメリットも無視できません。
この記事では、治療開始前に把握しておきたいマウスピース矯正のデメリットを具体的に解説します。歯列矯正に興味のある患者さまは、ぜひ最後までご覧ください。
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを一定期間ごとに交換しながら歯列を少しずつ動かす治療方法です。食事やブラッシングの際には自分で取り外せるため、装置を付けたままの不便さや口内の傷を気にせずに、普段どおりの生活が続けられます。
また、楽器演奏やスポーツを行う際も口内の違和感が抑えられるため、幅広い患者さまに取り組みやすい矯正法となっています。
マウスピース矯正のデメリット
マウスピース矯正のデメリットは、以下のとおりです。
装着時間の自己管理が求められる
マウスピース矯正では1日に20時間以上の装置の装着が基本です。仕事中や外出時にマウスピースを装着し忘れると、歯が十分に動かず治療計画がずれていきます。その結果、通院回数が増えたり治療期間が延びたりすることがあります。
特に、スケジュールが不規則な方や管理が苦手な方には、継続して装着時間を守るハードルが高く感じられるでしょう。
マウスピースの手入れに手間がかかる
日々のブラッシング後にマウスピースを水洗いし、定期的に専用の洗浄剤で除菌する必要があります。加えて、使用しないときは清潔なケースに保管し、ケース自体もこまめに洗うことが望まれます。
これらのお手入れを怠ると、マウスピースの変色や口臭、虫歯リスクが高まります。忙しい生活の中で負担に感じる患者さまもいるでしょう。
適応外となる症例がある
歯並びの状態によっては、マウスピース矯正が適さない場合があります。例えば、抜歯を伴うほどの重度の乱ぐい歯や顎の骨格に大きなズレがある症例、歯を大幅に移動させる必要があるケースでは、他の矯正方法が選ばれることもあるのです。
飲食に制限が生じる
マウスピースを装着したまま水以外の飲み物を口にすると、変色や虫歯の原因になります。そのため、飲食のたびにマウスピースを外し、ブラッシングを行った上で再装着する必要があります。
外食や会食の多い方は装着・取り外しの手間を煩わしく感じやすく、日常生活の中でストレスを覚えることがあるでしょう。
紛失や破損の可能性が高まる
取り外しが自由である反面、置き忘れたり誤って捨てたり、鞄の中で変形するといったトラブルが発生しやすくなります。マウスピースを紛失した場合は再作成しなければならず、時間や追加費用が必要です。
特に、仕事や外出先での管理に不安がある方は、常にケースを携帯し、保管場所に注意を払う必要があります。
予想以上に費用が膨らむことがある
初期費用に加えて、マウスピースの交換や再作成、通院ごとの調整料が発生します。歯の動きが計画どおりでない場合は治療延長となり、その分追加の費用がかかります。
結果として、当初想定していた総額を上回ることがあるため、契約前に見積もり内容や保証範囲をしっかり確認してください。
発音や違和感に順応するまで時間がかかる
歯全体を覆うマウスピースは、装着直後に舌や口の動きを制限するため、サ行やタ行の発音が聞き取りにくくなることがあります。接客業や営業職など会話が中心の仕事をしている方は、最初の数日間で違和感を強く感じるかもしれません。
治療期間が延長する場合がある
装着時間を厳守できなかったり、マウスピースが歯に合わなくなったりすると、次の段階へ移行できずにスケジュールがずれていきます。また、歯の動きには個人差があるため、当初の治療計画どおりに進まないことがあります。
一度ずれが生じると調整に時間を要し、全体の治療期間が延びるリスクがあるのです。
歯根が露出する可能性がある
マウスピース矯正で歯を動かす際、付与する力が過度になると歯根が露出することがあります。歯根露出は歯ぐき後退の原因になり、見た目の悪化や知覚過敏を招くリスクが高まるのです。
十分な診断と適切な力のコントロールを行わないと、このようなトラブルが起こりやすくなります。
マウスピース矯正のメリット
マウスピース矯正のメリットは、以下のとおりです。
装置がほとんど目立たない
透明度の高いプラスチック製のマウスピースを使うため、装着していても周囲から気づかれにくくなります。厚みも薄いことから、慣れると会話や発音の妨げになりにくく、日常生活でも自信を持って矯正治療を進めやすい点が魅力です。
痛みが抑えられやすい
マウスピースでは強い力がかかりにくく、ワイヤー矯正のような急激な痛みが出にくいです。装置の交換後に一時的な違和感はありますが、ほとんどの患者さまが軽度の圧迫感で済むでしょう。
食事やブラッシングがしやすい
食事の際に自分で取り外せるので、好きなものを楽しめます。食後には矯正開始前と同様にしっかりブラッシングできるため、虫歯や歯ぐきのトラブル予防につながり、口内環境を清潔に保ちながら矯正治療を継続できます。
通院間隔が長めで負担軽減
治療中の通院は1~2ヶ月に1回ほどで済むことが多く、ワイヤー矯正のように装置調整で毎月欠かさずに通う必要がありません。1〜2週間ごとに自宅でマウスピースを交換するだけで治療を進められるため、仕事や学業で忙しい方も治療を進めやすいでしょう。
金属アレルギーの心配がない
マウスピースはプラスチック製なので、金属を一切使用しません。金属アレルギーを持つ患者さまや、過去に金属製の装置でトラブルを経験した方でも安心して治療を受けられます。このため、皮膚反応や口内炎のリスクを抑えながら矯正が可能です。
マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い
マウスピース矯正とワイヤー矯正の違いは、以下のとおりです。
外観の差
ワイヤー矯正は金属のブラケットとワイヤーが歯に固定されるため、装着中は矯正装置が目立ちやすいです。
一方、マウスピースは透明プラスチック製で薄く、装着していても周囲から気づかれにくいです。そのため、マウスピース矯正では人前に出る機会が多い方でもコンプレックスを感じにくく治療を続けやすくなります。
ブラッシングのしやすさ
ワイヤー矯正では装置の周囲に食べかすや歯垢が溜まりやすいため、通常の歯ブラシに加えて歯間ブラシやタフトブラシを使った入念なブラッシングが必要です。マウスピース矯正では装置を自分で取り外せるため、装置の干渉なくいつものようにブラッシングできます。
口内を清潔に保ちやすいというメリットがあります。
食事制限の違い
ワイヤー矯正では、ガムやキャラメル、餅など粘着性のある食品や、硬いパンやスルメなどの食品は装置にダメージを与える可能性があるため避ける必要があります。マウスピース矯正なら装置を外してから自由に食事を楽しめるので、好きなものを食べられます。
食事後に装置を洗浄して再装着するだけで治療を続けられます。
治療期間の違い
治療期間は歯並びの状態によって数ヶ月から数年と幅がありますが、一般的にはワイヤー矯正のほうがやや短期間で完了しやすい傾向があります。ワイヤー矯正は常時装置が固定されて矯正力が途切れず、強い力で短期間に歯を移動できるためです。
痛みの感じ方
ワイヤー矯正は特定のブラケット部分にワイヤーの力が集中しやすく、調整直後に突出した痛みを感じることがあります。マウスピース矯正は歯全体に均等な圧がかかる設計で、ゆるやかな力で移動させます。
装着後の違和感や圧迫感はあるものの、痛みはほとんどの患者さまが軽いと感じやすいです。
自己管理の負担
ワイヤー矯正は装置の着脱が不要なので、自己管理は主にブラッシングや食事制限に集中できます。マウスピース矯正は1日20時間以上の装着を守る必要があり、食事やブラッシングのたびに取り外して管理する点が負担となります。
管理ができないと治療計画がずれる可能性があるため、自己管理が重要です。
適応できる症例の違い
ワイヤー矯正は歴史が長く、ほぼ全ての歯並びに対応可能です。抜歯が必要な重度不正咬合にも対応できる場合が多いです。マウスピース矯正は歯の大きな移動などが必要な症例では適応が難しいです。
まとめ
マウスピース矯正は透明で装置が目立たず、取り外してブラッシングや食事を快適に続けられるうえ、金属アレルギーの心配がない点が大きな魅力です。
しかし、1日20時間以上の装着管理や定期的な洗浄が必要です。また、紛失や破損リスク、想定外の延長による費用負担の増加など注意する点があります。
通院は数ヶ月に1回で負担は軽めですが、発音の違和感に慣れるまで時間がかかる場合もあります。さらに、抜歯を伴う重度症例のケースでは適応外となることや、歯根露出のリスクがあるため、経験豊富な歯科クリニックでしっかりと治療計画を立てる必要があります。
マウスピース矯正を検討されている方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療やマウスピース矯正、小児歯科、虫歯・歯周病治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。