「毎日頑張っているけど、磨けているか心配」
「正しい磨き方が分からない」
など、思っている方が多いと思います。
前回はいつまで仕上げ磨きを行うのかについてお話ししました。
今回は仕上げ磨きのコツやポイントをいくつか紹介し、仕上げ磨きの仕方についてしっかりとお話しさせていただきたいと思います。
目次
仕上げ磨きの姿勢
仕上げ磨きの基本姿勢は、年齢にかかわらず「寝かせ磨き」が基本です。
親御様が床に座って足を伸ばした状態で、自分の股の部分にお子様の頭を挟んであおむけに寝かせましょう。
この姿勢が基本です。
バタバタとお子様が動いても、伸ばした足でしっかりと動きを抑えることができます。
また、しっかりと股で頭を挟むことで、お子様が頭を左右に振ることもいくらかは抑えることができます。
立った姿勢で仕上げ磨きをされる方もいらっしゃると思います。
しかし、お子様が急に体を動かしたりして、そのはずみで歯ブラシが喉の奥までいってしまうことがあります。
大変危険ですので、ぜひ仕上げ磨きの姿勢は座って行う様にしてください。
仕上げ磨きの磨き方のポイント
利き手でない方の手で補助する
歯ブラシは、歯の面に垂直に当てます。
歯に対して歯ブラシの毛先を90度に当て、ほうきで汚れを掃き出すイメージでこきざみに動かします。
奥歯を磨くときは、利き手でない方の人差し指で頬の内側を斜め上に引っぱりあげると奥の方までよく見えます。
歯ブラシが入るスペースも確保出来ますし、しっかり目で確認しながら歯ブラシの動きをコントロール出来ます。
優しい力加減で
理想のブラッシング圧は100~150gと言われています。
どのくらいの力なのでしょうか?
重さを測る機械(キッチンスケール)があれば実際に指で押してみてください。
思ったより力が弱いことがわかります。
スケールがなければ、歯ブラシを爪に押し当ててみてください。
爪が白くなるくらいが力の目安です。
爪を歯、指を歯茎に見立てて、爪の付け根に歯ブラシを当てて動かしてみてください。
痛くない力加減を確認し、練習しましょう。
人さし指でガードする
上唇の裏側にある筋「上唇小帯(じょうしんしょうたい)」は、歯ブラシが当たるとすごく痛みを感じる場所です。
大人でもこの場所に強く歯ブラシが当たると涙が出るくらいです。
上の歯を磨くときは、ぜひ人さし指でこの部分をしっかりガードしてあげましょう。
磨きにくいとおもわれる唇側の歯の面もしっかり磨きやすくなると思います。
お子様が歯ブラシを嫌がらないコツ
ステップ①
まずは、そもそも嫌がらないように、歯が生える前から歯ブラシに慣れさせる準備しましょう。
歯が生えていない時期から、お口のまわりやお口の中を綿棒などで触ってあげてください。
日頃から頬や唇を触ってあげ、触られることに慣れさせるということが大変大事になります。
歯が生えてきたからといって、その時に初めていきなり歯ブラシを入れられてもお子様自身びっくりしてしまい、嫌になってしまします。
小さなうちから、お口を触られていると歯ブラシを比較的嫌がらなくなり、スムーズにできるようになります。
ステップ➁
一気に磨かないで、休み休みブラシを行いましょう。
小さなお子様は唾液も大変多く、すぐにお口の中が唾液で一杯になります。
ゆっくり呼吸させたり、唾液を飲み込んだりできる時間をつくってください。
ゆっくりでかまいません。
お子様の様子を見ながら焦らずに行いましょう。
ステップ➂
それでも嫌がるなら、一回の目標の秒数を決めます。
できたら褒めて、少しずつ秒数を長くします。
最初は3秒でも大丈夫です。
「いぃぃぃち、にぃぃぃい」とゆっくりカウントして時間をかせいでみてください。
泣いて嫌がっても、毎日ある程度決まった時間帯に、決まった方が行ってください。
歯ブラシをしたり、しなかったりするとお子様自身混乱してしまいます。
また、違う方がかわるがわる行うより、決まった方が歯ブラシされた方が良いとされています。
決まった方がやられた方が歯ブラシの仕方が一緒のリズムで行われ、歯ブラシに早くなれます。
毎日歯ブラシをすると約束したら必ず守らせる根気も必要です。
仕上げ磨きは下の前歯が生えてきたら、真剣に取り組んでほしい時期になります。
毎回、完璧に行う必要はありません。
「夜寝る前はきれいに磨ければいい」
「朝は上の歯だけはしっかり」
くらいの気持ちで構えすぎず、毎日続けることが大切です。
最初は大変と思いますが、やり方などで悩まれた時はぜひ歯科医院で相談してください。
きっと良いアドバイスがもらえると思います。