こんにちは。東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」です。
セラミックの歯は虫歯にならないと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。確かに、セラミックは人工物なので、むし歯菌に侵されることはありません。
しかし、それはあくまでセラミックの歯そのものが虫歯にならないという話であり、歯全体が虫歯と無縁になるわけではありません。
この記事では、セラミックの歯が本当に虫歯にならないのかという疑問に答えます。虫歯が再発した場合の対処法や、セラミックのメリット・デメリット、そして長く使い続けるためのポイントについて詳しく解説していきます。
目次
セラミックの歯は虫歯にならないって本当?
セラミックの歯は虫歯にならないと言われる理由は、セラミックという素材自体がむし歯菌に侵食されない性質を持っているためです。セラミックは硬く表面も滑らかなため、プラーク(歯垢)が付着しにくく、むし歯菌が活動しにくいのです。
しかし、セラミックで補った歯が完全に虫歯と無縁になるわけではありません。セラミックの被せ物や詰め物の内側には、もともとの天然歯が存在します。
被せ物の周囲にすき間ができたり、接着部分に問題が生じたりすると、そこからむし歯菌が入り込み、天然歯の部分が再び虫歯になる可能性があります。これを二次う蝕(にじうしょく)と呼び、セラミック治療後の虫歯として最も多いケースです。
また、どんなに精密な治療をしても、経年によってセラミックと歯の接着部分に変化が起きることがあります。これにより、わずかな段差やすき間が生じ、そこから細菌が入り込むリスクが出てくるのです。
さらに、口腔内の清掃が不十分であると、セラミックの表面やその周囲にもプラークがたまり、歯茎の炎症やむし歯の原因になり得ます。セラミックを長く健康に使うためには、治療後も日々のケアと定期的な歯科検診が重要になります。
セラミック治療後に虫歯が再発したときの対処方法
セラミック治療後に虫歯が再発した場合、早期発見と迅速な対応が重要です。再発に気づかず放置すると、虫歯が進行し歯の神経にまで達することがあります。その結果、再治療だけではなく、根管治療(歯の神経を取り除く治療)が必要になる可能性もあります。
再発した虫歯の治療方法は、虫歯の進行度によって異なります。初期段階であれば、セラミックの被せ物を外さずに詰め物だけで対応できるケースもあります。
しかし、虫歯が進行している場合は、一度セラミックを外して虫歯をしっかり取り除かなければなりません。再度型取りを行い、新しいセラミックを作成・装着する必要があります。土台から作り直さなければならないこともあるため、費用や通院回数が増える可能性もあるでしょう。
また、虫歯が再発する背景には、日常のケア不足や不適切な噛み合わせ、以前の治療の精度不足など、さまざまな要因があります。そのため、再発を機に、生活習慣の見直しや、口腔ケアの指導を受けることも大切です。
治療後でも虫歯になるリスクはゼロではないため、放置せず違和感を覚えた時点で受診することが、歯を守る最善策となります。
セラミックの歯を選択するメリット
セラミックの歯は、見た目が美しいだけではなく、機能面や衛生面においても多くのメリットがあります。ここでは、セラミックの歯のメリットを紹介します。
審美性が高い
セラミックの歯の最大の魅力は、審美性の高さです。セラミックは天然歯に近い透明感と色調を再現できるため、前歯のような見た目が重視される部分にもよく使用されます。変色しにくく、時間が経っても美しさを保ちやすいのも特徴です。
金属アレルギーの心配がない
次に、金属アレルギーの心配がない点も大きなメリットです。従来の治療では銀歯などの金属を使用することが一般的でしたが、金属は時間の経過とともに溶け出して、体に影響を及ぼす可能性があります。
その点、セラミックは金属を含まないため、金属アレルギーを持つ人でも安心して使用できます。
汚れが付きにくい
セラミックの表面は非常に滑らかで汚れが付きにくいため、プラーク(歯垢)の蓄積を抑えることができます。これは虫歯や歯周病の予防にもつながる重要な要素です。長期的な口腔内の健康を考えたとき、セラミックは非常に理想的な選択肢といえるでしょう。
耐久性に優れている
セラミックは耐久性にも優れており、正しく使用すれば10年以上使い続けることも可能です。もちろん、噛み合わせや歯ぎしりなどにより摩耗する可能性もありますが、他の素材と比べて劣化しにくいという点で高く評価されています。
セラミックの歯を選択する場合の注意点
セラミックの歯には多くのメリットがありますが、治療を選択するにあたってはいくつかの注意点も理解しておく必要があります。ここでは、セラミックの歯を選択する場合に注意すべきポイントを紹介します。
費用が高額になりやすい
まず、治療費が高額であるという点が挙げられます。セラミックを用いた治療は、保険が適用されない自由診療となるケースが多いです。
見た目や機能性を重視するあまり、費用面で無理をすると、他の治療とのバランスが取りにくくなることもあります。事前にしっかりと見積もりや治療計画を確認することが重要です。
割れたり欠けたりする可能性がある
セラミックは天然の歯と比べると硬いため、噛み合わせに注意が必要です。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、セラミックが割れたり欠けたりするリスクが高くなります。そのため、ナイトガード(マウスピース)の使用を勧められることもあります。
セラミックは割れにくい素材ではありますが、絶対に割れないというわけではないという点を理解しておく必要があります。
医師の技術力によって仕上がりに差が出る
セラミック治療には高い技術が求められるため、歯科医師の経験や実績によって仕上がりが大きく左右されます。不適切な接着や噛み合わせの調整ミスがあると、虫歯の再発やトラブルの原因にもなりかねません。
治療を受ける前には、症例数や使用している材料の質などを見て、信頼できる歯科医師かどうか確認しておくと良いでしょう。
セラミックの歯を長く使い続けるためには
セラミックの歯をできるだけ長く快適に使い続けるためには、治療後の適切なケアと日々の習慣が何よりも大切です。いくら素材として優れていても、使い方やメンテナンス次第で寿命は大きく変わります。
では、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
日々の丁寧なブラッシング
基本となるのは、日々の丁寧なブラッシングです。セラミック自体はむし歯菌に侵されませんが、その周囲の天然歯や歯茎は細菌の影響を受けます。セラミックと天然歯の境目は特に汚れが溜まりやすく、プラークが残ると虫歯や歯周病のリスクが高まります。
歯間ブラシやデンタルフロスを併用して、細部までしっかりと清掃することが推奨されます。
定期的な歯科検診
次に重要なのが、定期的な歯科検診です。目に見えない部分で虫歯が進行していたり、噛み合わせに微細なズレが生じていたりすることもあります。医師によるチェックとクリーニングによって、早期発見・早期対応が可能になります。
セラミックの装着部分は経年とともにわずかな隙間ができる可能性もあるため、半年に一度は受診するのが理想です。
マウスピースの着用
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合には、マウスピースの使用が有効です。これらの習慣はセラミックを欠けさせる原因となるだけでなく、歯全体に大きな負担を与えます。夜間の無意識な力を分散させることで、セラミックの歯を長く使用できるようになります。
また、硬いものを前歯で噛む、氷を噛む、歯を道具のように使うといった行為も控えるべきです。セラミックは割れにくいとはいえ、過剰な力には弱いため注意が必要です。
まとめ
セラミックの歯は虫歯にならないというのは、あくまでセラミック素材自体が虫歯にならないという意味です。治療後の歯全体が虫歯と無縁でいられるわけではありません。二次虫歯のリスクは確実に存在し、適切なケアと定期的なチェックが欠かせません。
一方で、セラミックは見た目や機能性、清潔さの面で優れた素材であり、しっかりとメンテナンスを行えば長期的な使用も可能です。費用や治療技術への理解を深めたうえで、自分に合った治療法を選択することが大切です。
歯の健康を守るためには、治療後の過ごし方にも目を向け、日々の積み重ねを怠らないようにしましょう。
セラミックの歯を検討されている方は、東京都墨田区、東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」西口より徒歩3分にある歯医者「にしざわ歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療やマウスピース矯正、小児歯科、虫歯・歯周病治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。