こんにちは。
墨田区鐘ヶ淵 鐘ヶ淵駅西口より徒歩3分の歯医者
「にしざわ歯科医院」 院長 西澤克哉です。
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
なんか口が開けずらいな
口を大きく開けるとあごが痛いんだけど
口を開く時にあごがカクカクなるんだけど
あごが痛くて美味しく食事がいただけない
耳の穴のあたりが痛いんだけど
でも、何科を受診したら良いのかわからない
、、、、、など、あごに違和感を感じる方は多いのではないでしょうか?
前回顎関節症(がくかんせつしょう)の症状、治療法についてお話ししました。
今回は顎関節症の治療方法などについてについてしっかりお話しさせていただきます。
顎関節症の治療方法
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薬物療法
顎の痛みを痛み止めなどの薬で緩和します。
また筋肉の緊張が強い場合には筋肉を弛緩させる様な薬を使います。
現在お医者さんからの指示で服用している薬があれば、必ず歯科医師に申し出ていただくようにしてください。
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理学療法
顎関節に電気を流したり、マッサージをしたりして顎の周りの筋肉の緊張をほぐします。筋肉をほぐすことで血流を改善し痛みを軽減します。
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運動療法(リハビリ療法)
開口訓練などの運動を日々行ったり、顎周りの筋肉を徐々に動かすようなストレッチを行って口を開けられる開口量を増やしていきます。
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スプリント療法
スプリント療法とは患者様に合ったマウスピースを制作して使用していただく方法です。マウスピースを装着することにより上下の歯が直接触れず、顎関節を安静にして顎の周りの筋肉をリラックスさせます。
昼間はマウスピースを装着する必要がありません。
ですので日々の生活の制限はなく、生活には影響はあまりありません。
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心身医学療法
顎関節症はストレスや食いしばりが原因とも言われています。
顎関節症の原因に噛み締めや食いしばりがありますがこれはストレスが大きく関係しているといえます。
ストレスをためるような生活を送っていては再発リスクを高めるといえます。
関節症の治療は症状を改善するだけでなくその根本原因の改善が必要となってきます。
ストレスや食いしばりを取り除くために精神科医によるストレスフリーにさせる方法です。
顎関節症のご自身でできる管理方法
顎関節症で顎関節や筋肉に痛みがある時はまず第1に安静にすることが大事です。
そして症状を進行させないために大きな口を開けないようにしたり、顎の使い過ぎに気をつけましょう。
顎関節症の痛みや大きな口が開けられないといった症状の改善には、患者さん自身による家庭でのセルフケアが重要です。
セルフケアを積極的に行うことが世界的にも提唱されています。
セルフケアなしで症状の完全消失はあり得ないといっても過言ではありません。
セルフケアはいわゆるリハビリトレーニングですので、自己判断で行うのではなく、歯科医あるいは日本顎関節学会ホームページに公表されている「顎関節症の初期治療のための診療ガイドライン」にある指示に従ってください。
また、最近顎関節症に大きな影響を与えている重要な因子が報告されました。
それは日中に本来上下の歯は接触しないはずなのに、上下の歯を接触させてしまうという癖です。
この癖のことを歯列接触癖(tooth contacting habit(TCH))といいます。
以前私もこのコラムにTCHについてお話しさせていただいています。
一度お読みになっていただければ幸いです。
実は顎関節症の患者さんの80%ちかい方がこの癖を持っているというデータが報告されています。
この癖から顎関節症を引き起こしやすくなるということが報告されました。
そしてこの癖を直していただくと、大部分の患者さんに顎関節症の症状の改善がみられました。
つまりこの TCHが数ある顎関節症の要因の中で、最大の原因になっているということがわかりました。
したがって、まず最初にこのTCHを治すべきという事が大切です。
このように顎関節症は要因や治療法が多岐に渡りますので、顎関節症の症状が出た場合は放置せずに歯科医に相談することをおすすめします。