こんにちは。
墨田区鐘ヶ淵 鐘ヶ淵駅西口より徒歩3分の歯医者
「にしざわ歯科医院」 院長 西澤克哉です。
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
親知らずは、10代後半から20代頃に生えてくる一番奥の臼歯です。
親知らずは顎が小さくなった現代人にとって咬み合わせに必要な歯としては考えにくくなっています。
横を向いて歯が生えてきてしまうケースが多く、清掃性や咬み合わせのへの影響などを考え「抜歯したほうが良い」と判断されることが多いです。
もちろん、人によってはまっすぐ生えてきて、しっかり噛んでいるケースもあり抜歯をしなくても良い場合もあります。
また、抜歯をするかしないかは個人の判断によるところもあります。
しかし、歯科医院に検診に行くと
「今は悪くないけど将来悪さをさせないために抜歯したほうが良い」
「清掃ができずに隣の歯に穴が空いている」
などの理由で、抜歯を勧められる場合が多いです。
多くの方が気になるのが抜歯後の痛みや抜歯後の痛みが治るまでの期間などです。
そこで、今回は『 親知らず抜歯後の痛み 』を中心にお話しさせていただきます。
目次
親知らず抜歯後の痛みの期間
親知らずの抜歯は局所麻酔を使って行っていますので、術中に痛みを感じることはほぼありません。
ですが、歯を抜く時に力がかかったり、歯をバラバラにして抜歯するようなケースでは、歯を叩いたりする時の不快な音や振動から痛い・怖いということが頭によぎってしまうことはあるかもしれません。
痛みを感じ始めるのは抜歯後、局所麻酔が切れ時に感じます。
そこから当日1日はジンジンと痛むことが考えられます。
1日経てば血が固まり、痛みは少しましになってきます。
痛みの程度は、弱い方もいれば強く出る方もおられます。
抜歯後3、4日から1週間ほどで痛みは治まっていきますが、2週間ほどは若干の鈍痛が残ることもあります。
また、親知らずの抜歯は痛みだけでなく腫れを伴うこともあります。
腫れは痛みより少し遅れて現れ、抜歯後2〜3日目ぐらいがピークとなります。
傾向としては、上顎の方が骨が柔らかいため抜歯もスムーズに終わり、痛みや腫れも少ない場合が多く、下顎は痛みが強く出る場合や大きく腫れることがあります。
親知らずを抜いた後、隣の歯がズキズキするのはなぜ?
親知らずの抜いた部分の感覚の神経と隣の歯の感覚の神経は同じ神経が枝分かれして歯の中に入ってくるため、大元は繋がっています。
感染などにより神経に刺激が入っていても、隣の歯が痛いと感じしまうことがあります。
感染が落ち着くとともに2週間程度で改善してくることがほとんどです。
また、抜歯する際にかなり強い力をかけないと歯が動かないケースもあり、多少隣の歯にもストレスをかけてしまい、痛みが出る場合もあります。
この場合でも2週間ほどで痛みが消失するケースがほとんどです。
抜歯後ずっと痛みが続く場合
歯を抜いた後の穴には血の塊ができ、しっかり傷を保護してくれます。
血の塊がうまくできず、骨がむき出しになってしまう状態が続き、食べ物の残りカスや口の中の細菌が入ってしまいます。
その状態で一週間ほど経過すると細菌が繁殖し、骨に炎症を起こしてしまいます。
この状態をドライソケットといい、痛みの原因になります。
ドライソケットについては過去のコラムの中でしっかりお話ししていますので、ご覧になってください。
抜歯後の痛みを和らげる方法
麻酔が切れる前に痛み止めをのむ
親知らずの抜歯後に一番痛みが出るのは麻酔が切れた時です。
麻酔は抜歯後だいたい2〜3時間後に切れてきます。
その前に痛み止めを飲んでおくと麻酔が切れた時の不快な感じや痛みが少なくなります。
当院では30分後に噛んでいただいているガーゼを外した時に、薬を飲んでいただくように通常は指示しています。
決められた時間に薬をのむ
抗生物質や痛み止めを決められた時間に飲むと、薬が効果的に効いて腫れや痛みを少なくできます。
患部を冷やす
腫れや痛みを減らすために抜歯した場所を冷やします。
あまり冷やし続けると、血液の循環が悪く回復するのを遅れさせてしまいますので、冷やし過ぎは控えましょう。
直接氷などの急激に冷たいもので冷やすと、痛みがどんどん増してしまう可能性があるので冷水に浸した濡れタオルなどで冷やしましょう。
ガーゼをしっかりかむ
親知らずを抜歯した場所はガーゼをしっかり噛んでください。
30分程経っても出血が止まらなかったら、替えのガーゼをしっかり噛んで下さい。
早く止血ができると痛みが少なくできます。
頻繁なうがいを控える
抜歯した穴には血液がたまってかさぶたができ、骨を細菌から守ってくれます。
血液がたまらないと、骨がいつまでも露出したままで痛みが続きますので、抜歯した当日はうがいを控えます。
また陰圧をかけるようなブクブクうがいは1週間控えましょう。
喫煙を控える
喫煙は毛細血管を収縮させ歯茎の治りを遅らせます。
喫煙しない事が一番ですが、抜歯後はしばらく我慢しましょう。
アルコールを控える
アルコールにより血液の循環が良くなると血液が固まりにくくなり、痛みが続いてしまうことがあります。
抜歯後2〜3日はやめましょう。
軟らかいものを食べる
親知らずを抜歯した傷口に食べ物が当たらないように、お粥など軟らかいものを食べるようにしましょう。
また、食べないと体力が落ちてしまいますので、しっかり栄養は摂るようにしましょう。
いかがでしたでしょうか?
少しは抜歯後の痛みについてご理解いただけましたか?
抜歯についてご不安なことなどありましたら、歯科医師、歯科衛生士にご相談ください。