こんにちは。
墨田区鐘ヶ淵
鐘ヶ淵駅西口より徒歩3分の歯医者「にしざわ歯科医院」
院長 西澤克哉です。
目次
今回は「虫歯の進行度合い」
についてお話しさせていただきます。
ではまず、歯の構造について簡単に説明しますね。
歯の表面から白い部分のエナメル質(鎧のように固い)、
その下にあるのが象牙質(柔らかく細い管がたくさんある)、
さらに下にあるのが歯髄(しずい、神経と言うこともあります)
の三層から歯はできています。
どこまで虫歯で歯に穴があいているか?
つまり虫歯がどの部分まで進行しているかで、症状が変わってきます。
よく歯科検診で、C0(シーオーと呼びます)、C1、C2、C3、C4
とか聞いたことありますよね。
数字が大きいほど虫歯が大きいということを意味します。
大事なことなので覚えておいてくださいね。
では虫歯の進行度合いを説明します。
C0(初期う蝕)
歯の表面が少し溶け始め、虫歯が始まっている状態です。
穴が開いてしまったり、痛みを感じることはほぼありません。
この段階であればフッ素入りの歯磨き粉を用い、しっかりと歯磨きをすることで再石灰化を促しむし歯を抑える事が可能です。
C1(エナメル質う蝕)
歯の表面のエナメル質だけに虫歯で穴があいた状態です。
ほとんどの場合は痛みなどはありません。
ですが、放置すればどんどん虫歯は進行してしまいます。
理想を言ってしまえば、C1になる前のC0の段階で歯磨きを徹底するなどして治しておきたいものです。
C2(象牙質う蝕)
エナメル質を突き破って、象牙質に達した虫歯です。
血管や神経の通っている歯髄には達していないので、強い痛みはありません。
しかし、象牙質には知覚があるので、冷たいものや酸っぱいもの、甘いものが染み始めます。
直接触れると痛みを感じることもあります。
「なんかしみるなー!」と思って来院された患者さんによくみられる齲蝕です。
C3(歯髄まで達したう蝕)
虫歯が歯髄に達し、歯髄に炎症を起こし、神経を除去しなければいけない状態です。
眠れないほど強い痛みが出たり、冷たいものを飲むとズキっとする、痛すぎて全く咬むことができないなどの症状を訴える患者さんが多いです。
神経が死んでしまうと細菌が歯の根っこの外で炎症を起こして膿が出たり、歯ぐきが大きく腫れてしまいます。
C4(根っこだけ残っている状態)
虫歯菌により歯の頭の部分はすっかり溶けて根だけになった状態です。
専門的には「残根状態(ざんこんじょうたい)」といいます。
激しい痛みは治まりますが、歯を残すことはできず、残念ながら抜歯を行わないといけない状態です。
痛くなくなったからといって虫歯菌が死滅したわけではなく、そのまま放置しておくと、根の先に潜んでいる虫歯菌によって痛みが起こり、顎の腫れや発熱などの全身症状が起こる「骨髄炎」を引き起こしてしまい、最悪な場合入院処置が必要になります。
このように、「CO、C1、C2、C3、C4」は虫歯の進行度を表すものです。
虫歯は、風邪と違って自然治癒しません。放置すればするほど悪化します。
痛い、滲みるなどの自覚症状を感じ始めたら、虫歯が小さいうちに適切な処置を受けることが大切です。
自覚症状を感じたら、できるだけ早く歯科医院を受診してください。
その行動が、歯を一生残していただける近道です。
また、虫歯・歯周病にならないため定期検診は必ず受診しましょう。