こんにちは。
墨田区鐘ヶ淵 鐘ヶ淵駅西口より徒歩3分の歯医者
「にしざわ歯科医院」
院長 西澤克哉です。
あっかんべー、をしてみてください。
舌が白くなっていませんか?
今回は舌が白い状態についてお話しさせていただきたいと思います。
目次
舌苔(ぜったい)とは?
ベロが白いのは病気?
お医者さんに体調を診てもらうときに、
「口を開けて舌(ベロ)を前に出してください」と言われた経験はありませんか。
なぜこのようなことをしているのかと言うと、舌の形、表面の汚れ、
色などによってその患者さまの健康状態がある程度わかるからです。
皆さん、舌は磨いていますか?
歯のケアはしているけど、舌のケアは何もしていないという方は多いのではないでしょうか?
舌を鏡で見ると舌の表面が白かったり黄色くなっていませんか?
舌にはコケの様なものが付いていることがあります。
中でも、舌が白く苔のように汚れが付着しているものを舌苔(ぜったい)と呼びます。
舌苔(ぜったい)とは?
舌には、古くなって剥がれた口腔内の粘膜や細菌、食べカスや汚れなどが付着します。
このようなものが舌の上に乗って苔状になったものを「舌苔(ぜったい)」と呼んでいます。
誰にでも薄くこのような汚れは付着しますので、「少しばかり白い状態」までは問題ありません。ただし、誰が見ても「過度に白くなっている状態」であれば注意を要します。
舌苔の内容物は、歯の表面や歯の隙間に溜まってしまう歯垢(プラーク)と
ほぼ同じと考えて良いでしょう。
お口の中の粘膜が古くなって剥がれ落ちたものも含まれますが、
食事した際の残り(食べカス)や、そこに集う細菌が舌の上に堆積してくると、
これが徐々に白くなって目立ってくるというわけです。
舌苔が増えてしまう要因?
舌苔は誰にでも少なからず付着しますが、通常以上に溜まりやすい人もいます。
一般的には以下のような原因が考えられます。
歯磨きなどの口腔ケアが不十分
お口にあまり関心がなく歯を磨かない方や、
職業柄、日常的に口腔ケアがしにくい方などが考えられます。
口呼吸の定着
鼻ではなく口で呼吸すると口の中が異常に乾燥しやすくなります。
口の乾燥は唾液量を減らし、細菌を増やしてしまいます。
口呼吸を行なっている方は舌苔が付着しやすいと言えます。
唾液分泌量の低下
一番は加齢などで唾液量も減少してきて、舌苔も付着しやすくなります。
しっかり噛んで食べない場合や、病気で薬を服用することによる影響で、
唾液量が減ってしまうケースも考えられます。
舌の筋力や運動機能の低下
年齢とともに舌の筋肉も衰えてくると言われています。
また、日頃運動量が減ってしまった場合も身体機能が低下します。
このことも巡り巡って唾液の分泌量の低下につながり、
結果的に舌の上の苔を育てやすくしてしまいます。
舌苔を放置しておくと…
口臭の原因になる
口臭の90%以上は口の中が原因と言われています。
口臭の主成分は口の中の細菌が悪さをして発生するガスで、揮発性硫黄化合物と呼ばれています。舌苔はその揮発性硫黄化合物のおもな発生原因となります。
また、歯周病になると舌苔も増える傾向があります。
味覚障害
舌の表面には味蕾(みらい)と呼ばれる、味覚を感じる組織があります。
舌苔がついて厚くなってしまった場所は、味の刺激を感じる味蕾が機能しにくくなり、
味覚異常につながる可能性があります。
誤嚥性肺炎
食べ物や飲み物、唾液などが気管に入ってしまうことを、誤嚥(ごえん)と言います。
誤嚥によって引き起こされる肺炎を誤嚥性肺炎と言います。
舌苔が多いと誤嚥した時に、細菌が気管や肺に一緒に入ってしまうため、
誤嚥性肺炎になるリスクが高くなると言われています。
なかでも本人も自覚がなく誤嚥してしまうケースも多く、
誤嚥性肺炎のリスクも高くなり危険です。
舌苔のケア方法(予防手段)
1.舌ブラシ
舌苔自体は、少しだけついている状態であれば比較的簡単に取り除くことができます。
最近ではドラッグストアでも専用の「舌ブラシ」が市販されています。
これを使って優しく丁寧に舌を磨くと良いでしょう。
強く磨きすぎるとかえって舌の粘膜を傷つけてしまい、余計に舌苔が付着してしまいます。
いつも使用している歯ブラシではなく、「舌ブラシ」を使いましょう。
口腔内が一番汚れている朝に行うと良いでしょう。
1日1回軽い力で短時間行ってください。
2.口内洗浄液
舌をブラッシングするだけでも舌苔はかなり改善されます。
口臭も含めて徹底的にケアしたいという方は、「口内洗浄液」を使用しましょう。
リステリンなど「薬用マウスウォッシュ」であれば殺菌作用がありますので、
口腔内に残存する細菌を強く抑制できます。
冒頭でもご紹介したように、舌は健康状態をはかるバロメータとも言えます。
ぜひ自分の舌を鏡で見てみてください。
お口の中のトラブルや、自分の舌を見ても「健康なのかどうかよくわからない?」
という場合はお気軽にご相談ください。
何事も早めの対処が肝心です。