こんにちは。
墨田区鐘ヶ淵 鐘ヶ淵駅西口より徒歩3分の歯医者
「にしざわ歯科医院」 院長 西澤克哉です。
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
前回のPart1に続いて今回も幼児期に起こりやすい歯のトラブルについてお話しさせていただきたいと思います。
歯の色がおかしい
乳歯の色は永久歯に比べはるかに白っぽいため、歯の変色はすぐにわかることが多いです。
慢性的な虫歯の場合は茶褐色に着色します。
その初期の虫歯の進行を抑える抑制剤の中には虫歯の部分に反応し、歯が黒く変色するものがあります。
昔はよく前歯が黒い子が多かった記憶がありますが、最近はあまり見かけませんね。
また、お茶や食べ物等に含まれる色素が歯垢に浸透すると、歯の表面に暗褐色の点状や帯状の着色が見られます。
お子さんの歯の色が少しおかしいということでご相談にこられるケースが、最近は多くなった様な気がします。
その場合に考えられる原因や対処法にはいくつかあります。
子供の歯の変色でよくある原因
お子さんの歯の変色でよくある原因として、次のようなものが考えられます。
歯の神経が死んでしまった
主に前歯でよく見られる症状です。
歯が一本だけ黒ずんで見えるという場合があります。
その歯を過去に強くぶつけるなどして歯の神経が死んでしまい、その影響で色が変わっているケースです。
小さいお子さんの場合よく転ぶことが多いので、気がつかない間にいつの間にかぶつけてしまい、変色してしまったというケースがよく見られます。
変色している歯が乳歯の場合には、特に症状がなければ永久歯に生え替わるまで様子を見守ることが多いです。
しかし症状が重く化膿してしまい、膿が歯肉の表面に出てきてニキビの様なものを作ります。
この場合は早急に根っこの治療が必要になります。
乳歯の奥に控えている永久歯へ悪い影響を与えてしまう場合もありますので、注意して観察してください。
エナメル質形成不全
歯の一番外側の表面にあるエナメル質の形成に問題がある場合です。
遺伝性の物の場合は、全体的に歯の形や色に異常が現れます。
ですが、もっとも多いのは遺伝性ではないタイプのものです。
歯が骨の中で作られている段階でなんらかの障害が起こる場合です。
例えば、栄養不足の問題、高熱が出る病気、ある種の抗生剤の副作用などが影響している場合、歯一本単位で歯の一部が白っぽくなったり、黄色や茶色に変色するという形で起こります。
これらのことを総称してエナメル形成不全と呼びます。
このような歯は、エナメル質が脆弱になっていることが多く、虫歯に対する抵抗性が弱いと考えられています。
ブラッシングをしっかり行いながら様子を見るのが一般です。
見た目が気になる場合には、変色した部分のみ削って白い樹脂を詰めるといった方法で対処することも可能です。
歯茎の色がおかしい
健康な歯肉は肌と同じようにピンク色をしています。
歯茎の色の異常としてよく見られるのは歯茎の粘膜で作られたメラニンの色素が粘膜の中にとどまって、歯茎の一部を褐色や青色に変色させます。
この色素沈着は前歯の歯茎の表側に帯状に現れることが多く、頬や下唇にも見られることもあります。
メラニンによる色素沈着は健康な人にもしばしば起こる症状です。
成人では審美的な観点からメラニン色素を機械的に取り除くことがよくあります。
ですが乳幼児では成長に伴う変化も期待ができ、色素沈着が急激に広がることがない限り無理に処置は行わず経過を見させていただくケースがほとんどです。
色々と幼児期には心配なことがたくさんあると思います。
転んだり、歯をぶつけたり予期せぬことを次から次にしてしまう時期でもあります。
心配なことがあったら遠慮なさらず歯科医院を受診されご相談してください。