こんにちは。
墨田区鐘ヶ淵 鐘ヶ淵駅西口より徒歩3分の歯医者「にしざわ歯科医院」
院長 西澤克哉です。
今回はいつインプラントを考えたら良いのか。また、どんな方はインプラント治療を受けられないのかについてお話しさせていただきたいと思います。
目次
インプラント治療の適応
インプラント治療は、すでに歯を失った部位に対して行う治療です。もしくは、これから抜歯をしなくてはいけない場所に、抜歯後にインプラントを行うこともできます。歯を1本~数本失った場合はもちろん、すべての歯を失った場合もインプラント治療の適応となります。
歯周病やむし歯によって歯を失った場合
歯周病や大きな虫歯で歯を抜いてしまった場所にインプラント治療により歯を補うことが可能です。
歯根破折または外傷により歯を失ってしまったとき
何らかの外力によって、歯が折れたり抜けてしまうことがあります。歯の根っこが折れた場合、多くは抜歯の適応になってしまいます。また。事故により歯が抜けてしまった場合なども、インプラント治療により歯を補うことが可能です。
生まれつき歯の本数が足りない
生まれつき乳歯も永久歯もなく歯が生えてこない場合や、乳歯が抜けたあと永久歯が生えてこない場合など、その空間にインプラント治療することで歯を補うことが可能です。
インプラント治療ができない場合
重度の歯周病の場合
歯周病の原因となる歯周病菌がインプラント周囲の粘膜に感染して、インプラントのまわりの炎症リスクが高まります。
逆に、歯周病を治療した場合は定期検診とメンテナンスを行うことで、インプラントは長期的に予後良好に維持されることが研究結果により証明されています。
糖尿病がひどい場合
血糖値が上手にコントロール出来ていない状態では、インプラントが骨とうまく結合しないリスクが高まります。逆に血糖値が上手にコントロールされていれば、インプラント治療の成功率は健康な方と遜色ないことが研究でわかっています。
成長期の方
骨が成長している途中でインプラント治療を行うと、骨の成長が妨げられてしまいます。だいたい、通常は20歳以降を目安にインプラント治療を行うと良い結果であることが報告されています。
一般的に外科処置を受けられない方
- 免疫機能が著しく低下した状態
- 6か月以内に心筋梗塞の既往がある場合
- 妊婦の方上記の方は原則外科処置ができません
インプラント治療で注意が必要な方
- 放射線治療
- ビスフォスフォネート製剤
- 癌治療のため化学療法
- 抗凝固剤
- 免疫抑制剤
上記の治療を行っている(行った)場合、全身状態および治療内容によりインプラント治療ができない場合があります。主治医の先生と事前に相談する必要があります。
タバコを吸われている方
喫煙により、ニコチンがお口の粘膜の毛細血管を収縮させます。これにより、粘膜の血行が悪くなってしまい免疫機能が低下することで傷の治りをかなえい悪くしてしまいます。
インプラント手術後の傷の治癒が遅れると、長期的にはインプラント周囲の環境が悪くなり、予後不良になるケースが多く報告されています。また、他の歯にも影響が出やすく、周りの歯は歯周病になりやすく、結果インプラントがダメになってしまいます。
インプラントおよび残っている歯を健康な状態で長く使っていただくため、禁煙することが推奨されています。
骨の量が少ない方
インプラントは顎の骨に埋め込みます。骨の量が不足していると、手術時にインプラントがしっかり固定することが出来なかったり、長期的にはインプラント周囲の骨が溶けてしまいだめになってしまう可能性が高まります。
骨の量が不足している場合は、十分な精査を行い、必要な予備手術をしてからインプラント手術を行わなくてはなりません。