こんにちは。墨田区鐘ヶ淵 鐘ヶ淵駅西口より徒歩3分の歯医者「にしざわ歯科医院」
院長 西澤克哉です。
今回から数回に分けて患者様からお問い合わせが多い、インプラント治療についてお話しさせていただきたいと思います。
【インプラントって?】
「インプラント」とは、医療目的で使用される、体内に埋め込まれる医療機器や材料の総称のことを言います。整形外科では、人工関節などによく使われいています。(プレート、スクリュー、ボルトなど)
歯科でのインプラントは「デンタルインプラント(歯科インプラント)」と呼ばれ、インプラント治療が普及してきたため、現在総称して「インプラント」と呼ばれるようになりました。
【インプラントとはいつから行われているのですか?】
1952年、スウェーデンの整形外科医・ブローネマルク博士が、動物実験中に偶然、骨の中に埋め込まれたチタンを撤去できなかったことから、チタンが骨と強固に直接結合しているという事を発見し、生体に対して害を与えない金属であることがわかりましたました。その後、チタン製の歯科インプラントの研究・開発が始まり、ブローネマルク博士は1965年に初めてチタン製インプラントを実際に患者の顎骨に埋入しました。このインプラントは、患者が2005年に亡くなるまで40年間機能し続けました。その後、徐々にデータが蓄積され、1980年代には世界中から評価を得るようになりました。日本で初めてチタン製インプラントによる治療が行われたのは、1983年と言われています。
【現在のインプラント治療は?】
現在では歯を失った場所に、ネジのような形をした人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着して歯を補う治療がメインとされるインプラント治療です。インプラント自体の材料には、先ほどお話ししたように純チタンあるいはチタン合金が使用されています。チタンは生体親和性にすぐれ、骨と直接、強固に結合する性質を持っています。また、アレルギーが起きにくく、生体内で長期的に安定しているため、歯科および整形外科でもインプラントとして多く使用されています。一番の魅力は、歯本来の機能と見た目を回復できるということです。機能回復においてインプラント治療よりも優れる治療法は現在ありません。また、違和感も少なく、食事の際には自分の歯と同じように噛むことができ、快適に感じます。また、入れ歯と違い、インプラントは自分の歯と同じように強く咬むことができたり、思いきり笑ったり、はっきりと話ができるようになったりと、生活の質(Quality of Life)を向上させる治療方法として、日本でもかなりのスピードで普及していきました。失った歯を人工の歯で補う方法は他にもありますが、健康な歯に負担をかけずに補うことができるのはインプラント治療のみです。そのため、インプラント治療を選択するということは周囲の歯の寿命を延ばすということにもなります。もちろんインプラントそのものの寿命も他の治療法に比べるととても長くなっています。ですので、インプラント治療した歯が第二の永久歯と呼ばれるのはそのためです。