こんにちは。
墨田区鐘ヶ淵
鐘ヶ淵駅西口より徒歩3分の歯医者「にしざわ歯科医院」
院長 西澤克哉です。
今回は、「歯の酸蝕歯」についてお伝えしたいと思います。
酸蝕歯って、知ってますか?
名前から何か酸で歯が溶けてしまうのかな?
と、想像できますよね。
歯が溶ける原因としてまず思い浮かぶのは「ムシ歯」ですね。
これはムシ歯菌が出す「酸」によって歯が溶けてしまった状態をいいます。
つまりこの「酸」が歯を溶かしてしまうのです。
しかし、ムシ歯菌のいないキレイな口の中であっても歯は溶けてしまうのをご存知ですか?
実は酸性の食べ物や飲み物をとるだけで歯は溶けるのです。
程度の差はあるのですが誰のお口の中でも起こっています。
これが「歯の酸蝕」です。
では、「歯の酸蝕」って何のことだろう?
歯は酸に弱く、酸性度の強い(すっぱい)飲食物に長く触れるほど溶けてしまう、ってご存知ですか?
歯はカルシウムの一種で出来ていて、実は酸に触れると化学反応起こして分解し溶けてしまいます。この現象を「歯の酸蝕」といい、酸蝕によって病的に傷んでしまった歯を「酸蝕歯」と呼んでいます。
中学校の理科で卵の殻を塩酸で溶かす実験をした経験はありませんか?
つまりあの実験をゆるやかにしたような現象が歯でも起こるのです
私たちが日常的に食べ、飲んでいるものは、ひと昔前とはずいぶん変化しています。自動販売機ではいつでも好きなときに炭酸飲料水が買え、おやつにはすっぱいグミや、食卓ではレモンやポン酢、そして酢を使ったドレッシングが欠かせません。お酒は柑橘類を使ったカクテルが好まれ、さらには健康志向の高まりとともに黒酢や柑橘類を好む方も増えています。
この様に私たちは、本当に酸に接している時間が長いのです。
では、どんな人が「酸蝕歯」になりやすいのか?
酸性度の強い飲食物を取る習慣があり、しかもダラダラちびちびととるくせのある人ほど、
歯に酸が触れる時間が長く、歯が溶けエナメル質が薄くなってしまいます。
さらに溶けると象牙質がむき出しになってしまい、歯がもろくなって欠けてしまったり、
歯がしみ始めたり、ついには歯の内部にばい菌が入って神経に炎症が起きるなど、
深刻なトラブルに発展することもあります。
でも、安心して下さい。酸を摂ったからといってみんな酸蝕歯になる訳ではないのです。
これは口の中の唾液が歯を補修し続けてくれているからです。
唾液が運んできてくれるミネラル分によって、歯が溶けるのを防いでいるのです。
しかしあまりに酸性の高い(pH5.5以下)の食品を頻繁にとるとそのバランスが崩れ、
歯の表面をおおうエナメル質を溶かして、穴が開いてしまうのです。
酸性の食品を食べるとお口がさっぱりして気持ちがいいものです。
特に酢や果物は健康にも大変よい食品です。
酸性の食べ物や飲み物を時々とる分には特に問題はありません。
歯を溶かすリスクの高い食べ物や飲み物を、リスクの高い摂りかたで習慣的にとっていることが問題なのです。
無理にそれらの食品を避けるのではなく、摂る回数等を考え上手にとるようにしていきましょうね。
特にお子さんのペットボトルでの甘い飲み物のだらだら飲みは、虫歯をかなり作ってしまうので注意しましょう!!
写真をよく見て覚えておいて下さいね!